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暑いと脳が溶けるんですよ
思い返せば去年もそうだった。暑い。9月なのに暑い。去年は10月になっても半袖で余裕で汗だくになっていた。トコフユの国に行きたい。私は北国スペックDNAなのだ。そう考えると動物園のシロクマは本当によく働いている。夏にはもっと対価を支払うか、夏休みをあげて避暑地にお連れした方がいいんじゃないか。そもそも動物園というシステムそのものの問題でもあるようにも思うのだが、今回はその話は長くなるので置いておく。
なにしろ暑いのだ。暑いと脳が溶けるように思う。思考が緩慢になり、簡単なことも判断できなくなる。2階の部屋の本棚がようやくできたので、そこに入れる本を整理しているのだが、暑くてぼーっとして作業が全然進まない。エアコンを入れていても昼間は暑い。夜になればいいのかと思いきや、夜は夜で昼間の暑さで疲れていて体力残量ゲージが減っており、やっぱり作業が進まない。ほんの数日前に一瞬だけ、気温が下がったタイミングがあった。外に出れば湿度80%越えという、歩けば涼しいのに一瞬で汗だくになる非常に気持ちが悪い日があったのだ。私は爬虫類館のケース内に入れられちゃったのかなと思うような状態だったのだが、室内でエアコンをつければ、湿度が除去されて涼しさを享受できた。その日、今日こそチャンスなのではないかと2階の本棚に再度挑むと、暑い日の自分がなぜこんな簡単な分類や判断もできなかったのかと、改めて愕然とした。暑さはひどい悪影響を及ぼすものだ。一般的に言ってもそうなのかもしれないが、私は極端に暑さに影響を受けやすいのではないだろうか。シベリア南部で見つかったデニソワ人の復元顔が親戚にしか見えない私は、どう頑張っても南国からきた要素が皆無であり、毛穴も汗腺も色々違うんだろう。
先日、どうしても外出しなければならず、バス停まで歩いたのだがそれだけでも息苦しくてもう本当に悲惨だった。そこでコンビニで自分を励ますためにカップ入りの氷菓でも買おうと思い入店するも、人類考えることは皆同じようで、氷系のアイスは軒並み売り切れていてアイスの売り場の棚はスッカスカだった。
猛烈に限界を感じて、今日は炭酸水24本入りをネットで箱買いして佐川急便さんに届けてもらった。仕事とはいえ、暑い中坂を肩の上にひょいとダンボールを乗せて軽快に運んできてくれた佐川さん。暑くても態度が悪くなることは全くなく、いつも笑顔で運んで来ててれる。我が家は佐川さんに冗談抜きで救われている。
そういえば昨日の夜中から、お風呂場にヤモリが潜伏している。夜中に一瞬目が合ったものの、サッと逃げられたのでその後を追えていない。お風呂場じゃあ水はあるけれど食料に困らないだろうかと心配しているのだが、あれからあの子はどうなっただろうか。
前の家では、お風呂場の小さな窓の網戸の内側で、スズメバチの女王様と思しき方が秋の冷たい風の頃、瀕死になっていたことがあった。確実にお互い目は合ったものの、息も絶え絶えだった彼女は、朝までそのままそこにいた。静かに湯船に浸かる私。その隣で身を潜めている女王蜂。彼女に水滴がかからないように気をつけてお風呂に入り、翌日の早朝、夜が明けたタイミングで網戸を開け放ったら、なんとか外の世界に帰って行った。次の春に、スズメバチが我が家に引っ越してこようとした。巣を作らせないようにするのにスプレーやらミストやら水撒きやらでしばらく時間を要したのだが、あれはあの時の女王蜂が自分を殺さなかったこの家なら安全そうだと判断したからなのだろうかと妄想していた。今の家の周りには女郎蜘蛛がわんさかいて、そのためか蜂をあまり見かけない。みんな大きな蜘蛛の巣に引っかかってしまうのだろうか。
しかし暑い。まもなく中秋の名月だというのに暑い。これじゃあ、山盛り団子を見たって暑苦しいし、ススキなんてどこにも見当たるはずがない。もうこんなに暑いのでは、ひまわりとスイカと水饅頭の気候だ。この気温で山盛っていいのは、かき氷だけである。
アメリカ人の友達が、日本は安いけれどこんなに暑いんじゃ生きられないと感じるのも無理はない。私だって生き辛い。
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