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ワクワクってどういうこと?

この手の引き寄せ系の本にはよく、「ワクワクすることをやりましょう」などという願いを叶えるコツが書かれている場合が多い。私はずっと「ワクワクするって何?」と思っていたし、今も実はよくわかっていない。
そもそも、小さい頃からワクワクしたことなんて、ほとんどないような気がする。
ソワソワしたりドキドキしたりと言う緊張感あふれるシーンは何度も経験してきたおかげで小学生にして胃痛に慣れ親しんでいたし、緊張しすぎた日の夜には高熱が出ることもしばしばだった。

遠足の前?全然楽しみじゃなかった。運動会の前?苦行のあまり嵐で中止になればいいのにと思っていた。数少ない家族でのお出かけも良い子に振る舞って親の機嫌が悪くならないようにすることに集中していたので疲れるだけだったし、よくある子どもらしいエピソード「楽しみで眠れなかった」なんて経験は皆無である。

その点、我が家の強運を通り越して豪運の持ち主である直感の塊のような夫は「ワクワクに従う」などと教科書通りのことがストレートに口から出てくるような人で、それを見ていると心底羨ましいなと思う。ああ、この人には人生にワクワクするようなことがあるんだなあ。

では私は直感に従って行動する時、何をヒントにしているのかといえば、「ピンとくる」感覚なのである。「ワクワク」ならなんだか楽しそうな響きなのだが、「ピンとくる」は楽しいわけでも困るわけでもなく、なんというか頭の中に漫画のように電球がぽこっと出て光るような感じが近いだろうか。その「ピンとくる」感覚は不思議なもので、まるでベルトコンベアに載って流れてきた回転寿司のお寿司の皿のように、スーツと目の前に静かにやってくる。決して、運命の出会いのような劇的な効果音ありでの派手な登場はしない。「あ、サーモンきた」と思って淡々とその皿が目の前まで流れてきたタイミングで手に取って静々と食べる。「あ、干瓢巻ききた」と思って次の皿も淡々と取る。「味噌汁飲みたいから注文しよおっと」と思ってタッチパネルでポチッと注文して、また静々と飲み、食べる。カウンターでおひとり様回転寿司を堪能しているような感覚なのである。美味しいなと思って食べているし感謝しながら食事をしているのだが、特段スキップしたりかけだしたり叫びたくなるような「ワクワク」は感じていないし、ドキドキもしていない。だからと言って不満があるわけではないのだ。

「ワクワク」がある人が羨ましい。私はその感覚をどこかに置き忘れたまま生まれてきたのだろうかと思っていたら、似たような話が書いてあった本に遭遇した。

『地球大暴露』(永岡書店)
スタントン菜穂さんの本である。

この本は、今までいろいろなところでバラバラに知ってきた知識をまとめて復習できる内容になっていたので、今読むことができてとてもよかった。

最後まで読んでみて私なりに自分にあてはめてみたところ分かったことは、私はおそらく「ワクワク」という感覚よりも、心の奥の方から勝手に湧いてくる振動を撒き散らかしたいのだという感覚が強く、それがおそらく私に取っての「ワクワク」に代わるものなのではないかということだった。
これまでずっと、多くの人にとって当然のことのように語られる「ワクワク」という感覚についてしっくりこない自分は、どこか欠損があるのではないかとすら思っていたのだが、この本を読むことで、まあそういうこともあるかもなと思えるようになってきた。

ちなみにこれは私のオリジナルの方法なのだが、もし人生を変えたいと思って、その手の本を読み漁って、「ワクワク」がどうのと言われてもまったくわからないと私のように困っている人がいたら、自分が好きなことをしているときに体のどこかが反応していないか観察してみてほしい。
私はたまたま、体の中心部分の奥の方、心の奥のようなところに反応が現れる人だったが、もしかしたら頭とか、肘とか膝とか、耳とか鼻とか、色々反応する部分があるかもしれないのだ。その反応の感覚をなんとなく覚えておいて、そして何かを判断するときに応用する。これはあり?なし?と自分に問いただしたとき、体の反応があれば自分の答えが導き出せるかもしれない。トライアンドエラーを何度か繰り返して、自分なりのパターンを見つけるしかないのだが、見つけてしまえば、なかなか役に立つものでもある。一番わかりやすいのはこの本でも、そして多くの人も言うように「ワクワクする方を選ぶ」「ワクワクすることをやる」という方法なのだろうけれど。

最近、別の本を読みながら自分の価値観について深掘りしていた時、最終的に

「月夜の水辺の風」「青いライオン」

というフレーズに辿りついてしまった。

自分にとって大切なことをキーワードにしてどんどん並べていったら、
最終的に凝縮された最も大切な価値観に関連するキーワードが3つに絞られ、それらを眺めていたら突如

月の出た静かな夜、穏やかな水面がある場所に、青い光が満ちていて、心地よい風が吹いている。そこには月の光を浴びている全身青いライオンいて風にかすかに揺れる水面を眺めている。

という状況がパッと目の前に浮かんでしまったのだ。

それは実に静かで、実に穏やかで、どこまでも透明だった。
全てが青く、美しかった。

そんな話を急にされても何のことやら、だとは思うのだが、私はどうやらそこに向かって当面生きていくらしい。
はてさて、どうなることやらである。

引き寄せの法則とか、運を良くする方法だとか、色々読んだけれど、なんだかよくわからないし、とっ散らかってきたなという方はこの『地球大暴露』を読むと情報が整理されて、ちょっとスッキリするかもしれない。

ちなみにこの本によれば私の属性は陰陽五行では「水」で「水の陽」らしい。意外だった。水なのはなんとなく感じていたけれど、「陽」じゃなくて「陰」だとばかり思っていた。ちなみに夫は「木の陰」これも意外だった。どっからどうみてもあなたが「陽」でしょう、みたいな感じの人なのに。でもよくよく考えてみれば、確かに本質は「陰」だったわと思う節がありすぎるし、私自身もよくよく考えてみれば確かに「水の陽」だわねと思うのであった。面白いので、ご興味がある方は本を読んでぜひ自分が何タイプか調べてくださいまし。

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MariKusu
温かいサポートに感謝いたします。身近な人に「一般的な考えではない」と言われても自分の心を信じられるようになりたくて書き続けている気がします。文章がお互いの前進する勇気になれば嬉しいです。