ドラッグストアがスーパーマーケットになる日
先述の蕁麻疹関連で、市販薬を追加で買っておこうと近所のドラッグストアに出かけた。飲み薬を追加購入しておくのと、痒いときに塗るものを使い切っていたのを思い出したからだ。
痒いときに塗るのは、蚊に刺されたとき用で有名なムヒアルファなのだが、これは以前、海でクラゲに刺されても効果抜群と海関連の仕事の友達が言っていたのをきっかけに使い始め、なんと蕁麻疹やかぶれにもとんでもなくよく効いたので、もう私はこれ1本でやっていけるじゃないかと毎年のように買っているものだ。
他の似たような液体系塗り薬は、蚊に刺されたくらいならどうにか効果を発揮するのだが、湿疹蕁麻疹かぶれなどになると、あまり効かない場合が多く、つまり蚊に刺された時用と蕁麻疹用を分けて持っているのは効率がよくないと判断したのである。
ちなみに今年の夏は、小さい頃から販売されている水色のパッケージの蚊に刺され液体薬も使ってみており、それはちょっと価格が安いから試してみようと思ったのだけれど、結局かぶれや蕁麻疹には全く効かず、蚊に刺されたところには多少効くような気がするものの効果が抜群ではなく、結局半分くらいの液量を残したまま夏が終わった。来年はもう買わないかな。効果があるなしは個人差も大きいと思うので、試してみないことにはなんとも言い難い。人生トライアンドエラーである。
目的の買い足したかった飲み薬の方は、結局売っていなかった。ネットでポチっとかなあとも考えたのだが、蕁麻疹があまりにも悪化してきているので、友達おすすめの地元の皮膚科に予約を入れた。よって市販薬を買うのはもうちょっとストップ。
さて勇んで日没後にドラッグストアへ出かけたのだが(日光にもアレルギーがあり、これくらいの季節になるとあまり気をつけなくても平気なのだが、一応蕁麻疹が出ている状態なので、念には念を入れて日に当たらないようにしている)、びっくり仰天したことにレジ前に長蛇の列ができていた。今日はこのドラッグストアの特売日なのだろうかと見渡して見るも、そのような気配はない。唯一考えられるとすれば、日曜の夜ということなのだが、そんなことで混雑するような地域でもないはずなのだ。なにしろここは多様な働き方の人々が暮らし、平日の昼間から大人がぶらぶら歩いていても、なんの違和感も持たれづらい地域なのである。
奇妙だな、と思いながら目的のものを棚から探し、ついでに食材の買い足しも目論むと、そこで答えが判明した。
なんと米が安いのである。
安いと言っても数百円の差ではあるのだが、5キロの白米が3000円を切っている。2800円。もちろん棚は既にすっからかん。しかもそれは特売の赤札が付いているわけではなく、通常販売価格として提示されている。
お惣菜コーナーのおにぎりも1個75円。昆布でも梅でもシャケでもツナでも1個75円。今時スーパーでもおにぎりは1個100円を軽く超えているし、コンビニだって値上がりがすごい。豆腐を見れば1丁85円。
肉も魚も少しずつは売られていて、それも安い。
よくよく観察すれば、お客様は、お薬や日用品のシャンプー洗剤化粧品系の棚にはほとんどおらず、食料品コーナーに集中していた。
ドラッグストアが食料品店になっていた。
この地域の人たちは、家賃も高めでもちろん不動産売買価格も高め、固定資産税も高めなエリアなのだが、無駄遣いしないことに敏感な人たちが多いように感じる。資産にゆとりがあるお友達ほど、日常の食料品や消耗品のお買い得情報には敏感だ。周りにいる先輩たちから学ぶことはとても多い。
そんなわけで、不便で地元の人しか来ないだろう場所にあるドラッグストアにわざわざ混雑を避けて出かけて行ったら、とんでもない大混雑に巻き込まれた私は、次はいつどこで買い物をしようかと考えあぐねいている。