和製英語サロン・献立のレパートリー
今日にも緊急事態宣言が全国的に解除されそうですね。やっと!と安堵する気持ちと、大丈夫なのかな?と少し心配な気持ちと、ないまぜになっているものの、これで食事の支度に悩まなくてもいい! と、ほっとした気持ちにもなっています。
我が家は2月中旬からほぼ自宅勤務が始まり3ヶ月、3食家で食べる日々が続いています。どうにもこうにも、食事のレパートリーが続かない。完全にネタ切れで、献立を考えるのも苦痛になって久しい。コロナ支援の食材を頼んでみたり、デリバリーのお世話になったりしてなんとかしのいできましたが、もう無理。いわゆる「コロナ疲れ」です。
遠隔飲み会でも、同じ悩みで盛り上がる。「3食 3ヶ月ってどうよ?」「もともとそんなレパートリーないのに無理」「なんでもいいよってなに?」「作るのは私だけなんですかね?」などなどw。
さてこの「レパートリー」、"Repertory" と書きます。大元はラテン語ですが、フランス語の "Repertoire" から派生したようです。もともとは、音楽や演劇の上演可能な演目のことです。私は使った記憶がないことばではありますが、どちらも英語で使います。
たとえばこんなふうに "Many students enter schools with a linguistic repertoire that straddles their languages." (Cambridge English Corpus) 「多くの学生がそれぞれの母国語以外にも話せる言語を身に付けて入学してくる」というような意味ですが、学術的なことには使われるものの、 「個人が作ることができる献立の種類」を "Repetoire" ないし "Repertory" で表現する例文はどこにも見つかりませんでした。
日本語を噛み砕いて
たとえば「毎日3食3ヶ月作るのは辛い。献立のレパートリーが尽きた」を英語で表現するならば、"It is just so hard to make three meals a day every day for 3 months! I've totally run out of meal ideas!" かな。
「晩御飯どうする?」って毎日言っている気がするここ数ヶ月。 英語なら、Do you have any ideas for dinner tonight? 晩御飯の献立について、何か案はある? つまり、この場合の「レパートリーがない」というのは、案が浮かばない、万策尽きた(大袈裟!)ということでしょう。なので "Idea" で置き換える。
英語で何か言おうというときに、頭の中には日本語文が浮かぶと思うんです。そこにカタカナコトバが入ってくると、それをそのまま使っちゃうケースが多いんですが、これが間違いのもと。自然な英語を話すコツは、頭に浮かんだ日本語を噛み砕いて「いちばん伝えたいこと」を英語で表現することがとても大切です。
So, what's for dinner tonight?