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mariko nakamura
2020年4月29日 21:00
前回の続き最終審査を終え、スタジオに戻る。私の膝は緊張のあまり笑っていた。座るときにがくがくと震えていた。落ち着けと言わんばかりにスタジオの床はひんやりと冷たかった。しばらくしてふっと蜘蛛の糸が切れたかのように、ぴんと張っていた緊張の糸が切れた。基本的にあまり顔に出ないタイプだが、わたしだって緊張するときはする。オーディション会場に向かう道中、審査のタイミングで名前を呼ばれた瞬間、審査