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「地域に貢献したい」と思っていても、その思いが叶う人と、叶わない人がいる。その違いは何なのか。〜BLAST SETOUCHI大分 各セッションの全貌②〜

開催まで1ヶ月を切ってしまったBLAST SETOUCHI 2024 in Oita(通称:ブラセト大分)。
前回、「BLAST SETOUCHI大分 各セッションの全貌①」という記事を書いたのですが、Session2までしか紹介できなかったので、Session3以降のセッションについても予告編的に触れたいと思います。

ブラセト大分に参加予定の方も、そうでない方も、ぜひ今回のセッションで話そうとしていること、登壇者の皆様の活動や在り方を知るきっかけになれば嬉しいです。

「地域に貢献したい」と思っていても、その思いが叶う人と、叶わない人がいる。その違いは何なのか。
Session3では、「地域のために」とは何なのか。地域貢献の本質を探ります。

Session3 「地域のために」とは何なのか。地域貢献の本質を探る。
ベンチャーも地場企業も、⼤企業も、⾏政も、⾦融機関もみんな⼝を揃えて「地域に貢献したい」と⾔う。地域課題に取り組む、ローカルゼブラ企業やローカルインパクトという⾔葉も広がっている。「地域貢献」とは何なのか。本当に地域に貢献できるためにはどんな視点が必要なのか。地域に貢献する実践者たちから、そのヒントを探る。
<登壇者>
山中 哲男 氏(株)トイトマ 代表取締役社長
井上 かみ 氏(株)百姓庵 ブランドコネクター
池邉 強 氏(株)テレビ大分 代表取締役社長
田中 達也 氏(株)スペック 代表取締役
古田 秘馬 氏 (株)umari 代表

Session3にご登壇いただくのは、まさに瀬戸内エリアで実際に地域貢献をしている実践者たち。地域のイノベーターたち。
お一人おひとり、それぞれに3時間ずつ講演いただきたいくらい、素晴らしい取り組みをされている皆様なのですが、簡単に前出しをさせていただくと…。

トイトマの山中さんは、淡路島の西海岸と呼ばれる夕陽の綺麗なエリアを、年間40万人の訪れる人気エリアに変貌させた立役者。山中さんの淡路島での地域開発の取り組みは日経クロストレンドに5回に渡って連載されているため、ぜひ記事を読んでいただきたいのです。

日経クロストレンド連載「淡路島リデザインに学ぶー地域開発の正解ー」
第1回 なぜ「淡路島西海岸」に年間約40万人が訪れるようになったのか
第2回 地域開発はなぜ失敗ばかりなのか 住民を巻き込む「3つの場所」
第3回 1軒の飲食店から始まった淡路島西海岸 開発成功への「3つのフェーズ」
第4回「地方はお金が集まらない」のウソ 淡路島開発のスキーム全容

第5回淡路島の成功モデル、次は「島根・出雲」へ 地方創生を横展開

日経クロストレンド

内容はボリューミーだが、淡路島の地域開発について詳細に取材されていて、地域開発の進め方、何を大切にするのか、ファイナンスのスキームなど、地域を良くしたいと考える人には何かしらのヒントがあると思います。

そして、二人目は井上かみさん。ご主人の井上雄然さんと夫婦で百姓庵という、自然のものと暮らす生活を営み、山口県長門市で百業を創り、多くの方に自然の感動を伝えていくこと目指されています。

自然の中からあらゆる糧を生み出す「Life artist」として、生活をまるごと豊かにできる 。新しい時代の「百姓」を築き直し、その豊かさを皆様にお届けしていきたい、という想いから製塩業に始まり、養豚やオリーブ、果樹や野菜などの農業、食品加工業、カフェ、移動販売業と事業を展開。また、「自然と人間との共生」を伝えるべく、衣食住を網羅する物づくりを目指し、自然を体験しながらモノづくりやナリワイを生み出す寺子屋のような学びの場をつくるため、これまで受け入れた研修生は300名以上に及ぶ。

<株式会社百姓庵>
https://hyakusho-an.com/

長門市企業誘致・まちづくり推進課のYouTubeより

ぜひ13分くらいの動画なので、こちらの百姓庵さんの動画も見ていただきたい。

そして三人目は、地元大分から、株式会社テレビ大分(TOS)の池邉社長。大分にはローカル局が3局あり、日本全国を見渡すとローカル局(地方テレビ局)は100局以上あるといいます。テレビ業界自体がなかなか厳しく、さまざまなコンテンツが好きな時間・好きな場所で見られる選択肢も増えている今。「ローカル局の存在意義とは?」というのは、全国の地域で抱えている課題となっています。

そんな中でも池辺社長はローカル局の一丁目一番地は「地域貢献」だと考え、良質なコンテンツを通して地域に貢献し、地方を豊かにしたいと考えている第一人者。
人口減少・過疎高齢化をはじめ地方を取り巻く課題が山積している中、ローカル局の果たすべき役割、存在意義はどんなところにあるのか。また地域ならではの価値とは何なのか、Session3の中でお話しいただく予定です。

4人目は株式会社スペックの田中さん。日本の自治体で初めて「ゼロウェイスト宣言」を行った町として有名な徳島県上勝町で、2020年に完成した上勝町ゼロ・ウェイストセンターの企画発起人として、「ゼロ・ウェイスト」をコンセプトにしたマイクロ・ブルワリー、RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Storeなども上勝町で立ち上げ、代表も務められています。
「ゼロ・ウェイスト」をコンセプトにまだ使えるものはリサイクルに、13品目45種目分別で細かく分別し、できるだけごみを出さないようにする。上勝町のリサイクル率は80%を超えるそう。
ごみをまちおこしの契機にしようなんて誰も想像しなかった中で、今ではたくさんの人が上勝町に訪れ、ゼロ・ウェイストセンターができる前は年間2,000人程度が視察に訪れていたところ、センターができた2020年以後は年間約20,000人、観光客を含むと2022年度は99,249人が上勝町を訪れたといいます。視察だけでなく、体験することで、楽しみながら自分たちの地域や問題に目を向けていく。

田中さんや上勝町の取り組みもたくさんの記事やメディアに取り上げられているので、ぜひBLAST SETOUCHI参加前にご覧いただけたらと思います。

生存戦略がブランドになった時──上勝町後編
https://www.biz-lixil.com/column/housing_architecture/gr1_interview_005_2/

そして最後に、このSession3のモデレーターを務めてくださるのが、umari 代表の古田秘馬さん
ウユニ湖のような写真が撮れるとSNSで話題になり、年間50万人が訪れるようになった香川県三豊市の父母ヶ浜。一気に増えた観光客を受け入れる体制を整えるために、多くの地域プレイヤーが共助の精神で100以上のプロジェクトを連続的に生み出し、三豊の地域としての在り方は大きく変貌を遂げています。
また、地元の民間企業11社が集まり、共同出資で新たな地域事業として宿泊施設URASHIMA VILLAGEを展開。ただの宿泊事業ではなく、地元の企業が域内で仕事を生み出す座組が組まれ、さまざまな関連事業が地域内でまかなわれ、域内循環しているという新しいビジネスモデルです。(詳しくはこちらの記事から)
そして直近では、地域ビジネスにおける、新しいEXITモデル(秘馬さんの言葉を借りるとローカルIPO)の事例をつくろうと、事業初期段階では地元有力企業がリスクを負いながら立ち上げ、安定稼働段階となったら地元の方やリピーターの方にオーナーになっていただき、ユーザーから、もう一歩深く“株主”として「URASHIMA VILLAGE」に関わってもらい、事業は創業メンバーがしっかりとこの後も続けていくという新しいファイナンスとビジネスのモデルも創ろうとされています。

登壇者のお一人おひとりが、素晴らしい地域貢献の実践者、しかも新しい流れを創ろうとしている第一人者ばかり。
Session3の50分では話し足りないこともたくさんあるかもしれないので、ぜひ会場で登壇者の皆さんと交流いただければと思っています。


BLAST SETOUCHI 2024 in大分のチケットはこちらから

登壇者やタイムスケジュールなどの詳細は公式サイトから


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