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【ショートストーリー】Vol.12 誰でもない君に伝えたいこと

ドラムが上手に叩けているかどうかよりも、クロールがうまく泳げているかどうかよりも、たまごやきがうまく焼けているかどうかよりも、隣に誰かいて欲しいって思ってない?
突然床に寝てみたり、生まれて初めて一睡もできなかったり、今年は何か一味違うのでは?初めての事が多かったりして。
思わぬところで、たとえば部屋の隅っこに光と影が作り出す直線の芸術的な美を感じたりして。

「青」の世界について考えたり。青という言葉が持つ世界について考えたり。青が好きな理由を考えたり。青が好きなのは何でだ?

フィクションならさらけ出せる気がしたんじゃない?これは誰の物語なの?境目はみんなも知らないんだよ。
もしかしたら、今さえも現実だと証明することは誰にも不可能かもしれない。

幸せになりたいとか、辛い思いをしたくないとか、涙を流すことなんかなく平穏に生きていたいって願うのに、本当はなぜか涙を流すくらいの心が震える瞬間を待っていたりするんでしょう?

何もしない穏やかな水平線を見つめるようなゆったりとした時間を求めいていても、退屈な時間は自分で作っているだけであって。
ちょっと目を離したら月はいなくなっていたりするもの。

心の底では燃やし切りたいと願いながら、安全地帯でごろごろごろごろしている君よ。

2018年のプレイリストを聴くと自分のセンスの良さに驚くぞ。

<終わり> 553文字


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