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「時代を超えて尊敬されるリンカンの人徳」(リーダーに贈る「必勝の戦略」解説⑪)

この記事に目を通して下さり、本当にありがとうございます!

私の記事では、大川隆法先生累計3500回の法話3100冊以上の著書から、おすすめポイントを紹介しています。

新たな試みとして、大川隆法先生の書籍「リーダーに贈る『必勝の戦略』」のポイント解説に挑戦していこうと思います🌷

少しずつ進めていく予定ですが、皆様どうか温かくお見守りください。



「リーダーに贈る必勝の戦略」


職場をはじめ、さまざまな場面で、高度なリーダーシップが求められる現代。

本書では、リーダーシップを革新し続けるポイントが示されます。

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著者が実戦で使い込んだ、成果を生み続けるための13の指針が、あなたを夢の実現にグッと近づけるでしょう。

リーダー論として、経営者にも、そして主体的に活動をしているすべての皆様におすすめの内容となっています。

それでは、今回は、第1部第5章「公平無私と与える愛」のポイント②「時代を超えて尊敬されるリンカンの人徳」をご紹介させていただきます🌷



「時代を超えて尊敬されるリンカンの人徳」


・なぜリンカンはアメリカを一つにできたのか

リンカンが大統領になったのは、ちょうど「国が二つに分かれるか否か」という南北戦争の前でした。

このときに、リンカンが「アメリカは二つに分かれてはいけない」という強固な意志を持っていたからこそ、いまのアメリカ合衆国があるのです。

それゆえにリンカンは尊敬されているわけです。

南北戦争といえば、アメリカ史上、もっとも国内の死者が出たとも言われる戦争。

まさに南北に分断されかねない、国の存続危機でした。

もちろん、南部のほうにも言い分はありました。

当時のアメリカは、南部で大規模農場をずいぶん経営していたため、安い人件費で働いてくれる人が必要だったのです。(中略)

奴隷は、南部の人たちにとっては財産の一つだったわけです。したがって、「奴隷を解放せよ」という主張は、南部の人たちから見れば財産権の侵害であり、絶対に受け入れられないことであったのです。

奴隷を他の人と同じように扱うことになれば、奴隷にも同じだけの給料を払わなければいけなくなるので、たちまち生産性が低下し、農場経営が成り立たなくなってしまいます。

今となっては信じられない話ですが、当時の南部の人たちにとって、奴隷はプランテーションなどに必要な、貴重な戦力だったのですね。

人を財産、と捉えていたのだとのこと。

北部のほうには奴隷があまりいなかったため、北部では、どちらかというと、奴隷性に反対する人が多かったのですが、
南部の方では徹底的に奴隷制支持でした。

要するに、南部の人たちにとっては、「財産を護る」という意味での戦いなのです。

そして、「二つのアメリカは許さない」ということで南北戦争になり、結局、北軍が勝ってアメリカは一つになったわけですが、そのときの大統領がリンカンだったのです。

二つの譲らない価値観がぶつかった時、同じ国民内でも、国が真っ二つに別れるような戦争になることがあります。

奇しくも、このタイミングでリンカーン大統領になったのも、何かの運命だったのかもしれません。

リンカンの思想を見てみると、彼は、「何人に対しても悪意を抱かず」ということをモットーとしていました。

このような人が南北戦争の指揮者であったことは、不思議としか言いようがありません。

アメリカ史上最も悲惨な内戦のトップが、「何人に対しても悪意を抱かず」の思想の持ち主。

たとえ思想的には全ての人を許していても、政治状況的には、許してはいけない一線があるということでしょう。

それは、最大多数の最大幸福を実現していくのが政治家の使命だからでもあります。


・トップの孤独と祈り

リンカンについては、次のような逸話もあります。
ホワイトハウスにリンカンの友人が泊まっていたとき、その人が夜中にトイレか何かの用で廊下に出ると、低い唸り声のようなものが聞こえてきたのです。

「いったい何だろうか」と思って廊下を歩いていくと、ある部屋のドアが少し開いていて、そこから明かりが漏れていました。

その部屋のなかを覗いてみると、奥の方で、四つん這いになり、床のじゅうたんに爪を立て、脂汗を流し、涙を流しながら、低い声で神に祈っている人がいました。

「誰だろう」と思ったら、それがリンカン大統領だったわけです。

リンカンは、「私の考えは間違っていないでしょうか。私を正しく導いてください。同胞たちを苦しめないでください」 というようなことを、一生懸命に祈っていたのです。

リンカン大統領の有名な逸話ですね。

戦争の方向性や自身の考え方について、ホワイトハウスで毎晩祈り、涙する大統領。

そんな高徳の大統領が、現実にいらっしゃった。

戦争における信念とはまた別に、このように祈り続ける大統領の姿に、心打たれた方は多いのではないでしょうか。

戦いによって血が流れ、南の人も北の人もたくさん死んでいます。

それゆえ、「これが正しい戦いであるかどうか」と悩むのは、国のトップとしては当然のことです。

ちょうど、「ベトナム戦争は正しかったかどうか」ということと同じような問題でしょう。

正義の戦いであるかどうか」ということは、なかなか分からないのです。

どれほどの重圧だったことでしょう。

その立場に立ったことのある人にしか分からない孤独ですが、きっと想像を絶するプレッシャーだったと思います。

これはトップの孤独です。
上が「こうする」と決めたら、下はそれに従うだけなので、トップには、「これは、ほんとうに神の意に適っていることなのかどうか。間違っていないのかどうか」という悩みが尽きません。


トップには常に孤独が付きもの。

究極的には、トップの話し相手は、神様のみになります。

あらゆる層のリーダーが、究極の状況においては、自然と神を求めるようになるといいます。


リンカンの場合も、「自分としては、奴隷制には反対であるし、南北の二つのアメリカを認めるべきではなく、一つのアメリカであるべきだと思うけれども、それが真に神の意に添ったものなのかどうか」ということで、毎夜、ものすごい苦しみがあったわけです。

リンカンほどの孤独を味わう機会はなかなかありませんが、リーダーとして人の上に立つ人は、孤独が付きものだとも言われています。

どれだけ多くの人の人生に責任を持てるか。

それが、リーダーとしての器の大きさだと教えていただいています。

リンカンのように、国民全体の幸せに責任を感じて、泣きながら夜な夜な祈る方というのは、相当の器の大きさがあったのだと思います。

私たちも、自分の大切な人の人生に責任を持つ覚悟は必要になってきます。

経営者であれば、従業員、そしてその家族の生活についても責任を感じていく、大変なお仕事だと思います。

自分の成そうとしている事業が、果たして天の目から見て正しいかどうか。

これは常に自己内点検しつつ、どこまでも謙虚に前進していきたいものです。


 

本日のご紹介はここまで。

最後までご覧下さり、誠にありがとうございました🌷



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