空があまりにも綺麗だったから
遠くに行きたい。
そう思い立った瞬間、足はすでに逆方向へと動いていた。
いつも降りるバス停を抜け、バスはどんどん進んでいく。
そのまま駅まで着くと、私は迷うことなくちょうどきた電車に乗っていた。
目的地なんてない。ただただ、流れていく景色をぼんやりと眺める。
ビルが立ち並ぶ景色が、次第に自然豊かな風景へと変化していく。
気がつくと、乗客はほとんどいなくなっていた。
ここだ、と心が声を上げた気がして、私はその駅で降りることにした。
降りる人が少ないからだろう。駅は無人で、私