投影ってこんな感じ
私は世界から分離しているという世界観に始まり、対象としての世界(自分、他者、もの、状況など)を、思考やイメージ、感情、感覚のフィルターを通して解釈すること。
これを投影といいますが、このことについて前回書きました。
たとえば、以下の状況に自分があったとき、あなたはどういう解釈をするでしょうか。実際に観察してみてください。
「会社のプロジェクト会議で、あなたもそのメンバーなのに、あなたにだけ会議の連絡がなかった。」
それを知ったとき、どんな思いや感情が出てくるでしょうか。
どうして私にだけメールが来ないの。私は役に立つと思われていないのかな。前回のあの発言はまずかったかな。私は嫌われているのかな。‥‥etc.
プロジェクト会議の連絡が私にきていない。←これが事実としてあるだけなのに、いろんな思いや感情がかけめぐるかもしれません。
事実に自分の思いや感情をかぶせて、そのかぶせたものが自分の中で事実となる。
投影です。
自分がそのプロジェクトで重要な役割を果たしているという自覚があれば、上のような気持ちにはならないでしょう。主催者が忘れたのかなで終わるでしょう。
ポジティブな投影ならOKで、ネガティブな投影なら問題だということではなく、ここで重要なことは、自分はこういう解釈を常にしているなあということを自分を観察することを通して、経験してほしいのです。
でもこれはまだ、頭での理解です。
もう一つ例を。一つの単語としての言葉もおなじです。
「テーブルの上に赤くてつやつやしていて、丸い形をしたものが1個ある。」
それをぱっとみて、テーブルの上にりんごがあると思うわけです。
瞬時にやってると思います。
ものに、りんごという概念をかぶせて見ている。
本来は、りんごも一個一個違うのにです。2つとして同じりんごはないですよね。
これも投影です。
マリーゴールドのセラピーでは、その投影(たとえば、「私は上司に嫌われている。」)は本当ですか?本当かどうか一緒に見てみましょうというところから始めます。意識の構造を下へ下へ降りていくイメージです。
そして、その投影にくっついている感情に働きかけをします。この働きかけをすることで初めて、体験的な理解に変わっていきます。セラピーでは意識の経験をします。
感情が開放されることで、「ああ、私はあんなことを思っていたんだ。」と過去形になっていることに気がつくでしょう。あの思いは幻想だったんだと。