
今にいなくて、今が目的のための手段になっている
上昇志向があって、負けず嫌いで、ずっと努力し続けている人がいます。今の目標を達成したら、また次の目標に向かっていきます。
でも、どんなにがんばっても、それが自信にならないというのです。目標を達成しても、思っていたほどの充実感は得られず、もっとやらなきゃ、もっとやらなきゃとなって、また次の目標に向かって努力を続けていきます。私はもっとやらなきゃいけない、という焦りのようなものがあるみたいです。
確かに、自分を高めたいという理想像があって、コツコツ努力ができて、成果も出ているというのは、素晴らしいことにも思えます。
ただここで問題かもしれないのは、こんなに頑張っている本当の動機が何なのかということです。隠れた動機が何なのかということです。
そこを見ていくと、何かその人が避けている感情があります。感じるのが怖いと思っている感情です。
そこを見ていくと、本当は自分が何を感じているのか、何を怖がっているのがわかってきます。
また、こういう場合、今を生きることがありません。この人にとって今はいつも「目的のための手段」に成り下がってしまいます。常に、今がすべってしまう。
「今、ここ」の瞬間が、何か目的を達成するための手段になっていて、「今、ここ」がすべって、常に、手段、手段、手段・・・。これが永遠に続くことになります。
今じゃない、今じゃない、今じゃない・・・となってしまうんですね。
この状態では、今を生きられない。今に在ることがありません。
だから、満足を感じることはありません。私はもっとがんばらなきゃと思ってしまいます。
これはその人のクセになっているので、自分では本当に気づきにくいです。
自分が抑えてしまっている感情をみて、それ受け入れることで、変化が起きてきます。