Day5:ジョブと顧客体験を想定する
さて、CPFインタビューでは、無事に「インプットをうまくアウトプットできていない」という課題を特定することができた。
この課題をもとに、Day5では
・顧客はいかなる状況で、どのような解決したいジョブを抱えるのか?
・各状況でジョブを解決しようとする際に、どのような障害を感じるのか?
・その障害を解決するために考えられるソリューションは何か
といったことを具体的に考えるワークに入っていく。
まさに、顧客の行動や体験、感情を徹底的に想像し、サービスを形作っていく核心の部分が、このDay5ではないだろうか。
まずはこのワークの鍵となる「ジョブ理論」について、斉藤さんより講義を受けた。
ジョブ理論とは、人が商品・サービスを消費したり購買するのは、ある状況下で、ジョブ(片付けるべき用事)を片付けるために、サービスを「雇う」行為である。という考え方だ。
例えば、人がミルクセーキを買う理由は
・長く退屈な通勤の車の中で(状況)、手を汚さずに、小腹が満たされ、楽しめるものが欲しい
・夕方に子どもを店に連れてねだられたとき(状況)、罪悪感を最小限に、子どもに優しいパパだと思われたい
こんな理由で「ミルクセーキを雇っている」という考え方をする。
このミルクセーキの例えを学んで、ジョブ理論が面白くて大好きになった。
( こういう、「なるほど!おもしろい!」っていうインプットがある瞬間を、海外では、AHA Moment というのだけれど、これはまさに取りこぼしたくない瞬間。こういったものを、サクッとアウトプットするサービスがやっぱり、欲しい!笑 )
ジョブ理論の講義を受けて、私自身の最近買ったものについて、購買理由を振り返ってみると、より学びを腹落ちさせる助けとなってくれた。
*ワイヤレスイヤホン
トレーニングやランニングの時にも、ストレスなく音楽や音声学習をしたい
→ 機能的ジョブ
*Fitbit(スマートウォッチ)
消費カロリーや運動量、睡眠状況などを可視化することによって、より健康的な自分に近づき、自己肯定感を高めたい
→ 感情的ジョブ
*かごバック
夏らしい装いで、季節を楽しんでいるファッショナブルな女性、と思われたい
→ 社会的ジョブ
このようにジョブ理論について理解を深めたところで、今回のサービスのワークに移っていく。
今回の私の事例では、ペルソナがジョブに出会うであろう状況は、
・次なるインプットを何にするか、探すとき
・インプットした直後
・時間に余裕があり、最近学んだことを振り返りたいな、と思う時
・誰かが自分のアウトプットしたアカウントに辿り着いた時
といった、主に4つのフェーズに分類された。
そしてそれぞれのフェーズでのジョブを書き出していき、
・その時にどんな行動をとるか?
・その行動の障害となるものは何か?
・それを解消するソリューションは何か?
ということを書き出していったら、
このようなシートが出来上がった。
今回ソリューションについては
①自分の好きな価値観の発信者が探せる仕組み
②時間をかけずに、自分のその場の感情や学びを切り取り、記録しておけるようなアウトプットの入力→変換フォーム
③自分のインプットしたものを、いつでも見返せるような保管場所
④他人から見ても、参考になり、デザイン性も良いクオリティーのアカウントを作成する仕組み
といったものが挙げられた。
ちなみにこのソリューションは、あらかじめまとめている「アイディアサマリー」のシートを踏まえて作るので、今回の私のケースだと、インプットをアウトプットするアプリまたはWebサービスを念頭に置いて考えるとのことだ。
私のソリューションシートでは、この4つのソリューションをまとめてひとつのサービスに盛り込めないだろうか?
という結論が現時点ででた。
そしていよいよ次回はこのサービスを表現するプロトタイプの作成に入っていく。