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Day7-2:ビジネスモデルを構想する

ここまでは、頭に浮かんだ思いつき=ジャストアイディアを、
本当に課題やニーズがあるのか?と、インタビューを繰り返すことで
存在する課題に対するアイディア」へと磨いてきた。

最後に最も重要なことを検証しなくてはならない。
それは、この事業が存続しつづけるための、「収益を上げるためのしくみ」が成り立つかどうか、である。

自分の提供しようとしているサービスが、誰から、どれだけ収益を得ようとするのかを、はじめにプランニングすることは重要である。

今回、インタビューを行ったところ、

5人のユーザー候補の方に、「これ、いいね!欲しい!」と言ってもらえた。そして、最低機能も特定できた。

(初期からインタビューに協力してくださった方々に、改善意見を反映させたプロトタイプを見せて、繰り返しインタビューさせてもらった、というのも理由にある。)


一方で、PSFクリアの条件である、「いくらだったら、欲しいか」を、特定すべくヒアリングしたところ、今の時代に、アプリを有料購入する、という感覚は現実的でないようで、無料だったら、欲しい。ということで、満場一致だった。


さて、ユーザーは、アプリを無料で利用できるとする。
とはいえ、その開発および、維持のためには、当然ながら、コストがかかる。

そこで、to C向けのアプリ開発に責任者として携わった知人に聞いてみたところ、今回のサービスは、開発に500万円前後はかかるのではないか、という意見だった。

さらに、アプリを運用していくためのコストとしては
・サーバーのランニングコスト
・アプリの保守・運用(追加開発)費用
・エンジニアの人件費

などを合わせて、月額50〜100万円がかかってくることが、予測されるとのこと。

では、どのようにして、このコストを賄えるくらいの、収益を得ればいいのか。それをあらかじめ考えておかなくては、赤字事業となってしまう。

斉藤さんのアドバイスで、クックパッドの収益モデルを参考にしてはどうか。ということを助言いただいたので、調べてみることにした。

参考書籍:

クックパッドは、使ったことがある人も多いと思うが、通常は無料でレシピを検索・投稿することができ、有料会員だけが使える、一部プレミアム機能を有している。

今回、ビジネスモデルを調べる前は、この有料会員のコンテンツ課金が、事業の収益源となっている「フリーミアムモデル」なのかと思っていたが、それだけではないようだ。

●クックパッドのビジネスモデル
1)広告収益
2)コンテンツ課金:プレミアム機能
3)補完商材の販売:本、アプリ
4)データ収益:たべみる

4つも収益源があった。
特に、興味深かったのは、4)のたべみる

クックパッドというサービスには、何百万人のユーザーがいることも手伝って、そのユーザーが入力する「食」に関するデータの蓄積は、大きな価値を持つ。

単なるGoogle検索ではなく、料理を作りたいという欲求がベースにあった上での、食材やレシピの検索は、食というテーマでのフィルターがかかっている。

そういったビッグデータであれば、食のトレンドや経年変化を知りたい、
食品メーカーの商品開発部門や営業担当、スーパーなどが、お金を出してでも、情報を欲しがる、ということだ。


では「気づき」のデータはどうだろうか?
私の調べたところによると、レビューや書評サイトなどはあるものの、「気づき」という切り口でのテキストデータは、現時点では存在しないと思われる。
これまで、インターネット上にアップロードされていなかったデータを、テキスト化するわけなので、価値のあるものになりうるのではないか、と考えた。アプリユーザーが増えれば増えるほど、価値を生むものでもある。

そうなると、クックパッド のように、データ収益も、収益源の一つとして、考えられるのではないかと思う。

今回のFeel Sparkleでは、
1)コンテンツ課金:デザイン購入や、レポートなどの有料機能
2)広告収益
3)データ収益

ここまで考えた上で、もう一つの収益源を考えた。
それは、個人向けユーザーではなく、法人向けに利用されるシーンである。

特に、講座など(まさにhintゼミのような)を開催している法人であれば、受講生の気づきを、シンプルに一覧で見たいというニーズはあるはずである。それがギャラリーとして、受講生同士で共有できれば、講座自体の満足度も高まるのではないかと、仮説を立てている。

ただこの辺りは、どれくらいの価値を感じていただけるか、等の検証はまだまだしなくてはならない。

引き続き、ビジネスモデルキャンバスを完成させるために、
やるべきことを進めていこうと思う。