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黒色 灰色 白色 モノクロの三大世界 無くてはならない世界 真っ黒な人はいそうだなあ 真っ白な人もいそうだなあ でも大抵は 灰色をした人が多いかなあ この灰色をした人を仮に灰色くんと名付けよう どっちつかずの灰色くん きみは2本足でスッとたっている 頭のてっぺんから足の先まで灰色だ 未完成、中途半端、黒要素も持ち白要素も持ち合わせる 言い方はいくらでもある 想像が存在するのも大抵灰色の世界 黒色と白色の霧のようなものがマーブル柄を描いて わたしの
子供の頃は、身の回りで見つける何もかもが 遠く見えた。 「あれはわたしのものじゃないんだ」 そう思っていた。 確かに目の前にあるけれど、あれを手に入れるには おかあさんにお願いしないと手に入らないものだと思った。 ゲームも同じだった。 ゲームセンターでゲームをする。 画面の中にいる「これ」を手に入れたいんだけれど 手に入れてもわたしの手の中にはそれは来ない。 わたしは何も手にすることなく帰るのだった。 わたしはいつの日からか、砂の城を作るようになった。