見出し画像

大好きな背番号7番へ

昨日からずっとほこほこした気持ちでいる。
大好きな背番号7、石川雄洋が記念すべき1000本安打を放ったからだ。

高卒で2004年ドラフト6位で入団、15年目。
長かったのかな、早かったのかな。どうなんだろうな。

バッターボックスに向かうときに、登場曲「You’re my Hero」が流れて、ビジョンに「背番号7」を背負った背中が映し出される。
その瞬間、いつだって泣きそうになる。

ここのところスタメンに名を連ねることは減ってしまったけれども、変わらない彼の姿に毎回ぐっとくる、そしていつだって思う。

「横浜にいてくれてありがとう」と。


新しいスターが誕生する、刻一刻とチーム状況は変わる。変わることだって自然なこと。
昔からいたことが全てじゃない。過ごした時間が全てじゃない。そんなことは分かっている。
でも、ここまでいてくれたことに感謝したいと思うことはだめなんだろうか。

その昔、チーム状況が変わって、一緒にやってきたメンバーが出ていって、スタジアムはがらがらで、野次も罵声も飛んでくる。
そんなに器用なタイプでもなくて、打てなかったりエラーしたり、失敗もたくさん見てきてその度に少しうつむく姿も見てきた。

それでも、横浜DeNAベイスターズはあなたを主将にすることから始まったんだ。

いつだって、流れを変えてくれるって信じてくれるだけの努力を重ねてきた。腐らずにずっと。

もうずいぶんと昔のことに思えるけど10連敗していたあの日、間違いなく救世主に見えた。
「きっとやってくれる」
その思いに答えてホームランを打った彼は紛れもなくヒーローだった。

1本ずつ積み重ねてきた8月4日。「きっと今日1000本目が出る、きっとハマスタで決める」って何となく思っていた。

リードはしているものの流れを掴みきれないまま、回ってきた打席。
当たりは良くなかったかもしれない。でも、逆に功を奏して一塁線、ボールはグラウンドを転がっていった。必死に走ってヘッドスライディングでの三塁打。

ユニフォームを泥だらけにして、掴んだ1000本目。スマートに見えるのにスマートじゃない泥臭い、雄洋らしい一本。

三浦コーチにも祝われて、後輩に慕われて(ケーキは筒香考案みたい、かわいい)、FAで来た大和も、今シーズンから来た中井も、ファーストで送球を受けてきたロペスも、笑顔で石川を讃えていた。

「栄冠掴むその日まで、恐れず飛び込めベースへ」

応援歌がこんなにしっくりくる瞬間を目にするのはそんなに多くない。
個人として一つ結果を残して、チームとしても栄冠を目指せる位置にきた。

満員のスタジアムで、声援を受ける中心には笑顔の石川がいる。
この景色が見られて本当に良かった。

みんなが重ねる記録や勝利、その度に溢れる笑顔……。きっと、こうやって何度だって横浜を好きになる。そんな気がしている。

サポートありがとうございます!旅、写真、文章に大事に使わせていただきます◎