オンラインゲームにハマると思いきや現実に戻って退会するまでの話。(RPG回想編～１１)

某派閥に仕掛けられる

サーバーの統合は全体的には成功したように見えたのだが、統合によってアクティブな派閥が増えたせいで派閥同士の小競り合いが起こり始めました。
ファッションコンテストの談合なんかもそうですし、バフアイテムの取り合いや派閥対抗のイベントで、私の派閥に立て続けにトラブルが起こる。

最初に仕掛けられたのがバフアイテムの奪取で、上位にランクしていたＧという大派閥に私の派閥が保持していたバフアイテムを奪われたんです。
そのバフは高位の人物で、複数の人物が存在するのですが、それぞれ特有のバフを持ち、戦力アップだったり回復力のアップだったりします。

バフが欲しい派閥は該当する高位の人物に特定のアイテムを捧げて友好度を上げていき、ある程度の友好度に達すると派閥に招待出来るようになるというシステムです。

弱小な私の派閥がせっせと友好度を上げてバフを招待したのに、圧倒的に友好度が上回る大派閥にあっさり奪われてしまって。。。まぁ仕方がないんですよ。先方は人数が多く人海戦術で友好度を上げてくるので弱小派閥には勝てないから。

「バフ奪われちゃったね～」なんて派閥チャットでグチをこぼしていたら、次は派閥対抗の陣地取りイベントで、よりによって派閥トップの私がバフを奪われた同じくＧという大派閥のトップに陣地を奪われる事件が起きる。

陣地取りは戦力勝負なので、これまた弱小の私には奪われても仕方のないイベントだったのですが、このイベの後で更にまたＧにバフを奪われるという出来事が続き、私の派閥がＧに狙い撃ちされているのは明白でした。

そのＧという大派閥は、うちの派閥メンバーであるＡくんをはじめとする３人の移籍プレイヤーが元いた派閥なので、戦力の高いプレイヤーを３人もうちに奪われたと考えているに違いないＧのリベンジではないかと。

しかし私としては、ＡくんたちをＧから引き抜いた訳ではなく、彼らが自発的に移籍したのだからリベンジはお門違いなんですよ。納得いかない私は友達になっていた鯖のトップランカーＳさんに相談することにしました。

トップランカーの言い分

Ｓさんは統合前、同じ鯖でランク１位の大派閥を仕切っていたプレイヤーで、噂によるとハンパない金額を課金しているという重課金者でした。

無課金で弱小派閥を運営している私には縁の遠い存在なのですが、こちらが弱小だけにライバルにならないとみて親切に教えてくれるし、友達になると支援というシステムで友達の戦力を利用できるので有難い存在でした。

弱小な私に寄り添う意見をくれるだろうという期待を見事に裏切り、トップランカーのＳさんは爆弾発言をしたのですが、ことの詳細はこうです。

上記で書いたバフは、該当する高位の人物に対する友好度が上位３位までの派閥が招待できるのですが、２位のポストがたまたま空席になっていたので、これ幸いと２位の招待ボタンを押してみたら招待できたんですよ。

３位は例のＧ派閥が陣取っていたので、やった～！Ｇの上につけたぜと喜んでいたのも束の間、数日後にはＧに２位を奪われてしまったんです。

先方の方が友好度が上回っていたので仕方ないといえば仕方ないのですが、
トップランカーのＳさんに、私の派閥が２位を横取りしたからＧに奪われたんだと言われてドッカ～ン！と頭にきてね。

「はぁ？うちは２位が空いていたから招待しただけですよ？」と反論したら、「２位は自分の派閥がＧにポストを譲るために空けておいたのに、弱小なオタクが横取りした」なんて言うからハラワタ煮えくり返り。

私がゲームの引退を決めたのはその時で、Ｓさんの発言で怒り心頭に達したものの、次の瞬間にサッと頭が冷え、こんなゲーム時間の無駄、バカバカしいから止めようと決意したんです。