Blissfully Yours 〜変わりもの保育士のBlog〜

子どもが育つ環境について思いを巡らせるのが趣味。社会学、哲学、宗教学、人類学、政治学、アート、などなど。学ぶこと好き。子どもをとりまくソーシャルデザインを考えるVEREIN PROJECT運営。3歳5歳子育て中

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最近の記事

【人類学】他の類人猿と違って、人間の子は一人で子育てできない造りになっている

今、「子育ててでしんどいお母さんを助けよう」という動きが世間にありますが。 実は。そもそも人間の子育ては「お母さんがするもの」ではありませんでした。 人間は、複数人で子育てしなければならない体の進化を遂げたことが、人類学の研究で分かっています。 今日は、その人間の子育ての仕組みについて簡単にお話しします^ ^ **************** はるか昔、人間は類人猿が住む熱帯雨林を離れて、サバンナに出ました。(食糧問題などに瀕したためだったと思います、確か) 熱帯

    • 「いまここ」という基準では幸せになれない

      「自分が抱えている問題や悩みは、捉え方次第で解消できる」「全ては心の在り方の問題」 今、そういう時代であるらしい。 開放的で、自由で、希望につづく、新しい時代のように、見える。 でも、全然そうじゃない。こういう時代だからこそ、みんな幸せになれない。 ■<自己>のホメオスタシスを保つことが最優先の時代「自分が抱えている問題や悩みによって私は苦しい。だからそれをなんとかしたい」をパラフレーズすると「いつでも心安らかに過ごせることが私の幸せ」となる。 常にこころをフラット

      • コロナ対策って何をすること? 「国民がすること」「国家がすること」二つの軸(動画文字起こし③)

        ※前回の記事の続きです(→前回記事Read) 先日のコロナに関する授業動画を文字起こししました。(動画はこちら→ 「ただの主婦がコロナについてしゃべる動画 」) 話の全体は、図にするとこんな感じ。 ①新型コロナとは何か ②私たちにとって怖いものは何か ③コロナ対策って何をすることか 「国民がすべきこと」「国がすべきこと」二つの軸がある ④新型コロナ封じ込めの代償として広がる 【人間関係づくりはリスクだという感覚】 今回は「③コロナ対策って何をすることか」という話を文字

        • 自分と相手の境目が分からない乳幼児期

          前回の記事で、「子どもは世界があやふや」「輪郭がぼんやりしていて、規定できないふわっとした世界(に住んでいる)」と書きました。 では、どのくらいあやふやなのか。 保育士としての体験談をご紹介します。 別に答えがある訳ではないのですが、子育ては自分の子どもしか観れないのに対し、保育士は一度に多くの子どもを観ることができるので、そこで見聞きしたことがみなさまの子育ての材料になるかも、と思って書いてみます。 ■双子は自分がどっちか分からない 保育園勤務でよく見ていた1歳児

          子どもがどんな世界を見ているのか。擬似体験する試み。

          「子どもに言葉でいくら言っても伝えられない。」 「子どもは環境からしか学ばない。」 とは、口では簡単に言えるし、頭では分かるけれど、それで子どもに対する行動が変わるのかと言えば、なかなか難しい。 「子どもってこういう世界に住んでるのかもしれない」と、私が個人的に感じた体験。それは映画の中にある。 いい映画やいい音楽は言葉だけではどうしても説明できないものを心に焼き付けてくれる。もちろん、どの映画でもいいって訳じゃない。 『世紀の光』(アピチャッポン・ウィーラセタクン

          子どもがどんな世界を見ているのか。擬似体験する試み。

          コロナって怖いの?怖くないの?よくわからない ー「情報」と「実感」の差から生まれる困惑の把握 and その上でどう判断するのか (動画文字起こし①②)

          先日のコロナに関する授業動画を文字起こししてみました。(動画はこちら→ 「ただの主婦がコロナについてしゃべる動画 」) 話の全体は、図にするとこんな感じ ①新型コロナとは何か ②私たちにとって怖いものは何か ③コロナ対策って何をすることか 「国民がすべきこと」「国がすべきこと」二つの軸がある ④新型コロナ封じ込めの代償として広がる 【人間関係づくりはリスクだという感覚】 今回は「①ウイルスとは何か」という話を文字化します。 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 今回、

          コロナって怖いの?怖くないの?よくわからない ー「情報」と「実感」の差から生まれる困惑の把握 and その上でどう判断するのか (動画文字起こし①②)

          ただの主婦がコロナについてしゃべる動画

          VEREIN PROJECT代表の福本です。 私はただの主婦で、ただの母です。専門家でもなんでもない。 だからと言って。色々なことを考えなくていい、という訳ではないと思います。 ウイルスは森林伐採による生態系の変化によって社会に放出されます。また地球温暖化で氷が溶けることによっても放出されます。今回の新型コロナが終わっても、今後も未知のウイルスは出現してきます。 またウイルスに限らず、予想外の災害で緊急事態に陥ることだってあります。そのときのために今の混乱から学ぶべき

          ただの主婦がコロナについてしゃべる動画

          ⑥世界同時にスタートしたコロナ対策。統治権力のマトモさを一斉に比較できる機会

          たくさんの人にちょっとでも内容が届いたらいいなと思い、一部を文字に起こしました。 (ダースレイダーさんと社会学者・宮台真司さんによる、これからの世界と社会の考察トーク『100分de宮台』) ■世界同時にスタートしたコロナ対策。統治権力のマトモさが比較できる滅多にない機会 (1:07:15〜) 日本は昨年12月までの指標の結果、GDPが7.1%下落した。イタリア、韓国に個人別GDPを抜かれた。個人別GDPを抜かれたというのはどういうことか。日本の産業構造の全体的な生産性が

          ⑥世界同時にスタートしたコロナ対策。統治権力のマトモさを一斉に比較できる機会

          ⑤ウイルスはどこからくるのか

          たくさんの人にちょっとでも内容が届いたらいいなと思い、一部を文字に起こしました。 (ダースレイダーさんと社会学者・宮台真司さんによる、これからの世界と社会の考察トーク『100分de宮台』) ■ウイルスはどこからくるのか(58:28〜) そういう視座のレベルで言うと、この騒動によって社会システムは進化する可能性がある。多くの社会学者・人類学者はそう考えている節がある。 昔から言われていることだが、エボラ出血熱やHIVというのは人間が森を切り開いたことによって、猿をめぐる

          ⑤ウイルスはどこからくるのか

          ④「ウイルスというものの基本的知識」と「ウイルスに関する地球のルーティン」

          たくさんの人にちょっとでも内容が届いたらいいなと思い、一部を文字に起こしました。 (ダースレイダーさんと社会学者・宮台真司さんによる、これからの世界と社会の考察トーク『100分de宮台』) ■「ウイルスというものの基本的知識」と「ウイルスに関する地球のルーティン」 コロナ自体は変異しています。 コロナの株(strain)は大きく分けると二つと、二つに入らないランダムなものが一つ。これはインフルエンザと似ている。 インフルエンザにもA型、B型、新型、がある。コロナはL

          ④「ウイルスというものの基本的知識」と「ウイルスに関する地球のルーティン」

          ③疫学的調査から分かっているCOVID-19に「感染しにくい人」「重症化しにくい地域」

          たくさんの人にちょっとでも内容が届いたらいいなと思い、一部を文字に起こしました。 (ダースレイダーさんと社会学者・宮台真司さんによる、これからの世界と社会の考察トーク『100分de宮台』) ■疫学的調査から分かっている「感染しにくい人」「重症化しにくい地域」(55:10~) 今、色んな疫学者(epidemiology)が研究して分かったことがある。 日本では感染症(infectionology)の専門家ばかりテレビに出てくるが、疫学と感染症学は違う。 感染症の専門家

          ③疫学的調査から分かっているCOVID-19に「感染しにくい人」「重症化しにくい地域」

          ②ロックダウンに封じ込めの効果はない。ではなぜロックダウンをするのか

          たくさんの人にちょっとでも内容が届いたらいいなと思い、一部を文字に起こしました。 (ダースレイダーさんと社会学者・宮台真司さんによる、これからの世界と社会の考察トーク『100分de宮台』) ■ロックダウンに封じ込めの効果はない。ではなぜロックダウンをするのか。 (51:13〜) 答えが出ていることがいくつかある。 今、いろんな数理モデルを適応したシミュレーションが行われてきた。その結果、まずロックダウンにはさしたる効果がないということがほぼ分かった。 「実際にロック

          ②ロックダウンに封じ込めの効果はない。ではなぜロックダウンをするのか

          ①日本の政府がやっているのは対策ではなく空気づくり <日本は「3密」・欧州は「1.5m」>

          ダースレイダーさんと社会学者・宮台真司さんによる、これからの世界と社会の考察トーク『100分de宮台』 「長いので見ない」となるのは勿体ない。たくさんの人にちょっとでも内容が届いたらいいなと思い、一部を文字に起こしました。 ①日本の政府がやっているのは対策ではなく空気づくり(44:28〜) 日本では空気によって国民を支配できる。 法的根拠がなくても「みんな家にいてね」という空気を被せれば家にいてくれる。日本では今「3密」が自粛されている。 ヨーロッパ標準では「3密」

          ①日本の政府がやっているのは対策ではなく空気づくり <日本は「3密」・欧州は「1.5m」>

          「営み」に溶け込む毎週日曜日

          マンションの一室を住民の方のコミュニティスペースにするプロジェクト。有難いご縁をいただきお手伝い。 「完成品」に囲まれて過ごす私たち親子が知らない、「営み」に囲まれる日々。 自分たちの生活世界の中に欠けた「何か」の必要性を感じる大人たちが集まり、会話し、楽しみ、相談し、一緒に作業する。大人の連携プレイを子どもたちは見ている。 見たこともない床の下、壁の中。骨組み。それを壊してまたイチから作り上げる。小さな積み重ねをコツコツ。土臭く、少しずつ。何かが出来上がるってこういう

          「営み」に溶け込む毎週日曜日

          大阪府に“子育てハウス”を作ります

          現在、大阪府において“子育てハウス”作りを進めています。 お家のモデルは“昭和”です。「ひと、もの、こと、との関わりとはどういうものか」を再体験する家です。漬物をつけたり、野菜を育てたり、洗濯板で洗濯したり。買い出し、繕い物、料理etc。地域の母、子ども、おじーちゃんおばーちゃん、たまにパパ。で、「生活」とは何かを思い出す家。 私は社会学が大好き。学べば学ぶほど、現代日本の母親が感じる「子育てのしんどさ」は多くの要因が絡み合って発生していることを身につまされてきました。そ

          大阪府に“子育てハウス”を作ります

          大阪府豊中市茨木市のコロナウイルス対策について・行政は感染防止に全く勤めていないことが分かる保育現場からの情報シェア

          上記にあるように、陽性患者を出したくないから検査に本腰を入れていないと感じざるを得ない状況を実際に今自分が体験しています。首相の会見での発言と全く噛み合わない現場の状況をシェアします。 ***** 27日の木曜日。私は、勤務する豊中市子ども園で1歳児クラスを担当していた。お昼寝後、一人の園児に急な発熱と咳き込みの症状が見られた。 自分自身二人の子どもを育てているし、まだ短いが保育士として大勢の子どもを毎日見てきている。その経験からすると、なんだか嫌な予感のする症状。こん

          大阪府豊中市茨木市のコロナウイルス対策について・行政は感染防止に全く勤めていないことが分かる保育現場からの情報シェア