ラッパーのAmaterasさんにハマった話
今年あなたが推したもの Advent Calendar 2020に参加させていただきます。
今年私が推したものはラッパーのAmaterasさんです。ですのでこのnoteではAmaterasさんの魅力についてお伝えします。Amaterasさんはラップ以外にもいろいろな活動をされているのですが、Youtubeで気軽に観れる動画をもとにして私の想いを書くことにします。5つのMCバトルと1つのMVを添付していますので、気になるものがあればのぞいてみていただけるととても嬉しいです。
実は私は熱狂的なHipHopファンというわけではないのですが、T-Tanggさんというラッパーのライムが好きでたまにYoutubeで観ていました。
MCバトルの大会には組み合わせの妙と強者が勝ち上がるという当然の帰結があります。そしてこの流れでT-tanggさんとの対戦歴が多いAmaterasさんを知るところとなりました。以下にその3戦の動画を添付します。興味があればどれか1つでも観ていただけると雰囲気が伝わると思います。
観ていただければわかるのですがAmaterasさんは金持ちで慶応ボーイというステータスを押し出し相手を見下すようなスタイルです。とても感じが悪いですよね。でも私にはこれがエンターテイメントの中でスタイルを出すための演出に感じられました。
上に添付した3戦目の動画の3バース目で「格は違うけど○○が違う」というパンチラインが出ていますのでぜひ観てほしいです。このフレーズはAmaterasさんのこれまで築き上げたキャラクターと相まってとても響きました。ここでそれまで寧ろ押され気味だった空気が一変します。これがMCバトルのカタルシスだと私は思っています。この一戦がきっかけで私はT-Tanggさんに加えてAmaterasさん推しになりました。このお二人も交流を続けていて互いに憎まれ口を発しながらもリスペクトを表明しています。
また、こちらの対戦もスリリングで面白いと思います。不良であることを強調するベルさんとの対戦はお互いのスタイルをぶつけあったスタイルウォーズになりました。不良としての信念を掲げて筋を通そうとするベルさんに対して、Amaterasさんは頭の回転の速さとテクニックで小気味よく圧倒します。擬音を使うことで一本気なベルさんをおちょくっているような形に見えます。これも感じ悪く見えてしまいますよね。
生まれ持った才能だけで努力もせず手を抜きながら適当にやっても勝ってしまうという嫌なキャラクターに見えるかもしれません。でもこのあとに見てほしいバトルがあります。輪入道さんとの戦いです。
これは運営のミスが原因かと思いますが、Amaterasさんがビートの入り方を間違ってしまいます。そしてこの間を埋めるため急遽挿入したいわば余計なひとことに引っ張られてペースを乱されているのがわかります。そして輪入道さんにこの部分を突かれてしまうのです。
ここでペースを掴めないAmaterasさんが、キャラクターで演出されない生身の感性の部分を意図せず出した形になったと私は思っています。技巧や頭の回転で圧倒するいつものスタイルと異なり、本音本心の部分が表れました。この本音の部分に私は心を揺らされました。「俺は尖ってんのか?」そうじゃないという自身へのアンサーに私は胸をうたれてしまったのです。
また次の動画はMVになっているのですが、仲間との日々とこれからを綴る爽やかで少ししんみりとした良いリリックが披露されています。ここでも金持ち慶応ボーイを鼻にかけるようなキャラクターを剥がしたAmaterasさんの素の一面が見られます。
「物心ついたときからの仲間 今まだサナギ・蝶の間」という表現はとても情感豊かですし、2:37から3:19のヴァースはドラマチックですよね。
エンターテイメントであることを徹底して尖ったキャラクターを演出する一方でご自身の感性を常に削ってる天才肌芸術家肌のアーティスト。それが私のAmaterasさんに対する認識であり、それを私はとても魅力的に感じるのです。
他にも映画がお好きで映画監督を目指しているところや、携帯は基本的にマナーモードで創作に集中している(そして連絡がとれないらしい)ところなど天才肌な面を表すエピソードが幾つかありるのですが、そのあたりも今後ご紹介できればなと思っております。
以上、私が今年ハマったラッパーのAmaterasさんについてご紹介しました。