高森和牛からまなぶサステナビリティ
酒蔵と牧場、このふたつが交錯する山口県岩国市。今夜は、「獺祭」の酒粕で育てられた「高森和牛」が主役です。「高森和牛」とは、国内での流通頭数が月間でわずか3頭程度という、知るひとぞ知るとても希少な黒毛和牛です。酒粕の豊かな栄養素が「高森和牛」を育て、独特な風味をもつ美味しい肉質が生まれます。
しかし、「高森和牛」は単なるおいしさの追求だけでなく、副産物を有効利用するサステナビリティの実践でもあります。これまで廃棄されてきた酒粕が新たな価値を創造し、持続可能な社会をめざしています。
おなじようにはるかフランスの地でも、赤ワインの絞りかすが、多くの牧場で牛の飼料として活用されているようです。美味しさと持続可能性、そして創造力。普段なにげなくわたしたちが口にする食事ひとつ一つに、環境への思いやりが宿っているのですね。