心理カウンセリング|気を使わせるのがしんどくなって
俳優・大東駿介さんの生い立ちを紹介した記事を目にして、
思い出したお話。
人生の大きな転機を迎えて、鬼の様に路頭に迷っていたころ。
いろんな人に話を聴いてもらっていた。
そのうちの一人に、歌手活動もやっているヒトがいて。
相談したあとに、
「こんな活動もやっているから、良かったら演奏、見に来て」
って言われて。
特段、断る理由もなかったから、
終電までの限られた時間だったけど、ステージを見に行った。
そしたら、ステージ上で語られたのは・・・。
貧しい家庭に生まれて、
でも、父母と兄弟がいて、それなりに楽しく暮らしていたのに、
ある日、小学校から帰ると、
父母と兄弟だけが、家から居なくなっていた、という話。
一人、残された、彼。
結局、おばあちゃんが面倒見てくれることになったけど、
沖縄のユタっていう役割をしているおばあちゃんだったから、
とにかく、貧乏で。
満足に食べられなくて、いつも空腹だった。
見かねた友人の家族が、夕食に誘ってくれて。
友人の暖かい家庭内で、夕食を食べさせてもらっていたんだけど、
さすがに、連日連夜って、
子供心にも、申し訳なさ、惨めさが募ってきたんだって。
友人のお父さんが、
「気になるんだったら、キミが得意な歌を聞かせてくれよ」
って、言ってくれて。
それでも、やっぱり、気兼ねするようになって、
最終的には、いけなくなっちゃったんだって。
「もう援助が必要なくなった」ってウソついて。
泣いたわ・・・。
無邪気に、人の懐に飛び込むことができる人と、
そうでない人が居るって。
そして、私は、大東さんや歌手の方とおなじ部類の人間なのだよ。