君を失うのが怖いんじゃなくて、君と過ごした時間を失うのが怖いんだよ。思い出は消えないなんて言うけれど、君がこの先の僕の人生から消えてしまったら、過去にともに過ごした時間は空虚なものになってしまうから。そう、だから僕は今までの僕を正当化したいだけのただの弱い人間なんだろうな。
"淡い月に見惚れてしまうから"夜は好きじゃないけれど結局そうやって目を背けて僕は都会の空を輝く星にすらなれない。ただそれに気づかないフリをして逃げているだけ。すべてを投げ打って伸ばしたこの手が空を切る絶望を味わうのが怖いから。そうやって僕は今日も自分に嘘をついて言い訳に塗れて生きている。 先日とある尊敬する方の講演会に出席させていただいた。主題は学問の楽しさについて。 講演会も終盤に差し掛かり質疑応答タイムに入った。そのとき、1人の少女が高らかに手を挙げてこう質問した。