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意外なところで過去の経験が生きる
息子が1歳の誕生日を迎えた。
ケーキを用意してちゃんとお祝いしたいけれど、まだ生クリームが食べられない。
ケーキ屋さんを回ってみても、ピンと来る物がなかったので、意を決して作ることにした。
久しぶりに棚の奥からシフォンケーキの型を取り出した。
コロナ禍で外に出られなかった頃、カフェ好きな私は家をカフェにするべくケーキ作りをしていた時期があった。
シフォンケーキは1番よく作ったケーキだった。
初めて作った時は見事にしぼんで、中も空洞ですごく残念な仕上がりになったことを覚えている。
youtubeを見て何回か練習するうちに失敗しなくなった。
久しぶりに型を取り出すと、前に住んでいた家のこと、当時はまだ彼氏だった旦那との日々を思い出した。あの頃はいつか子供が産まれて誕生日にケーキを焼くことになるとは思いもしなかった。
失敗の理由は覚えていたから、今回も無事美味しいシフォンケーキを焼くことができた。あの頃失敗しておいたから、こんな大事な日にハラハラせずケーキを焼ける。数年の時を経てケーキ作りの経験が生きる日が来たことをなんだか嬉しく思った。
ちょっとした思いつきで始めたことが、今後も未来の自分の手助けになることがあるのかもと思うと、気負わず色んなことにチャレンジしてみたいなと思った午後だった。