出版を目指したきっかけ
出版を目標に挑戦をはじめ、約2年。
12月11日
自由国民社さまから
『幸せに人生を終えた人から学んだこと』
初の書籍が商業出版で発売されます。
この本は、タイトルにあるように
幸せに人生を終えた人から学んだこと
が詰まった本です。
なぜ、この本を私が書き、世の中の人に
伝えたいのか。今日は、そのことをお伝えしたいと思います。
年々進む高齢化社会への危機感
私は看護師として現役で働いていますが、
年々、入院患者さんの年齢層は上がっています。
みなさんが、『若い』
という言葉からイメージする年齢層は、どの年代でしょうか?
きっと多くの方は、10代から30代くらいを想像するかと思います。
でも、私にとっては、
今は70歳代も20代と変わらず『若い』という感覚です。
いやいや、70歳代はそこまで若くないよ!と思う方もいるかもしれません。
でも、看護師の私にとっては、70歳代は若いんです。
正直、数年前までは60代が若いと言っていたような気もしますが、今はもう60代はもっと若い感覚です。
自分で歩いてトイレに行けて、
認知機能に問題がない方は、
それだけで、十分若いんです。
世間一般の『若い』とはかけ離れているかもしれませんが、
それほどまでに、病院には介護の必要な超高齢の方が溢れているわけです。
家に帰れない高齢者の増加
超高齢化に伴って、増える仕事があります。それは、退院調整というお仕事です。
退院調整とは、言葉通り、退院先を調整するものです。
退院先を調整?
ああ、自宅をバリアフリーとかに改修すること?
と思う方もいるかもしれません。
もちろん、その場合もあります。
ですが、多くの退院調整は、自宅に帰れない人はの退院先探しです。
元は元気で一人暮らししてたけど、寝たきりになってしまった
長期入院で認知症が酷くなってしまった
家族から面倒みれないと言われてしまった
など、さまざまなな理由で治療を終えても家に帰れない、行き場のない高齢者の方々が増えています。
でも、ほとんどの人は
自分は退院したら家に戻れる
そう思って治療しています。
しかし、現実は退院が決まると、家に帰れませんと、急に言われてしまいます。青天の霹靂です。
『まさかこんなことになるなんて』
という言葉が、あちこちから聞こえるようになります。
人間の寿命は長くて80年から100年あります。
ですから、70代、80代、90代にもなれば、
身体は弱り介護が必要になったり、死が身近な存在だと分かります。
けれども、実際には
98歳のおじいさんも、
88歳のおばあさんも、
『まさか、自分が病気になるなんて…』
『まさか、歩けなくなるなんて思ってもなかった』
『まさか、家に帰れないなんて』
と、口々に言われます。
なぜでしょうか。
これは、予想できた未来。
私達は、やがて死にます。
病気になったり、寝たきりになったり、認知症になったりするでしょう。
だから、みなさん、医療保険や生命保険を備えているのに、
ほとんどの方が、それを『自分のこと』と捉えていないのです。
だから、『こんなはずじゃなかった』と後悔の言葉を呟いてしまうのです。
幸せな最期のために、未来を予測し準備する
現実に、こうした問題に苦しむ人を私は病院でたくさん見てきました。
だからこそ、私は、まさかのときに備えておくことが大切なのだと知っています。
もちろん、他の医療者も、みな知っています。
でも、多くの一般の方はこんな未来が待ち受けていることを、知りません。
私達が自分の人生を最期まで自分らしく生きるためにどんな準備をするべきなのか。
多くの方に知って欲しくて、私は本を書きました。
これから益々、高齢化社会は進みます。
たくさんの方が、最期の最期まで幸せに過ごせるようになって欲しいと思っています。
みなさんの大切な人が、
最後まで良い人生だったと思えるお手伝いができたら幸いです。