見出し画像

貸倒引当金繰入とは

今回は、前回少し触れた、
貸倒引当金繰入についてお話していきます。

では早速、解説していきます。

貸倒引当金繰入とは

倒引当金を計上し繰り入れるための
見積もり費用のことです。

貸倒引当金繰入は、

貸倒損失と同じように
勘定科目として分類されるのですが、

貸倒損失が実際の貸倒の金額なのに対して、
貸倒引当金繰入では貸倒の見積もり金額なのが
特徴です。

簡単に言うと、
貸倒引当金を計上する時の費用科目名が
貸倒引当金繰入ということになります。

貸倒引当金とは

貸倒引当金とは、
売上債権や金銭債権などの金融債権のうちで、

将来的に回収が困難だと思われる金額を見積もって計上するマイナス勘定のことです。

貸倒引当金繰入は、

営業取引の債権に対する繰入額は、
販売費および一般管理費の項目で計上し、

その他の金銭債権に対する繰入額は
営業外費用として計上します。

会計上の決算時に、
前期の貸倒引当金が残っている時には、

洗替法と差額補充法

という二つの手法で会計処理することができます。

今期の貸倒引当金が、
前期の貸倒引当金よりも多い場合に採用される
勘定科目が、貸倒引当金繰入です。

具体例

2020年に、A社の商品を
B社が10,000円購入しました。

A社は、
その商品を作るのに200円かかっています

しかし、B社は売上が上がらず、
2021年に、B社が倒産しました。


B社が倒産したので、
A社は200のマイナスになります。

これを予測しないで、計上していない場合
A社もお金の計算が合わなくなり、

黒字倒産してしまいました。

こんなことを防ぐために、

売上た時点で、
費用の200円を貸倒引当金として
計上しておくのです。

計上方法

前期末計上した貸倒引当金が150あり、
当期末で計上すべき貸倒引当金が200の場合

洗替法

洗替法では、
前期末で計上されていた貸倒引当金を全額「貸倒引当金戻入」で消し込む処理を行います。

その上で、
当期末において計上されているべき
貸倒引当金の金額をあらためて「貸倒引当金繰入」を使って処理します。

差額補充法

差額補充法では、
前期末と当期末で計上されているべき金額の
差額分だけ、貸倒引当金繰入、貸倒引当金を
使って処理します。

まとめ

計上の方法はいろいろありますが、
今何を処理しているのか、何が計上されているのか
把握することが大事と言えます。

いいなと思ったら応援しよう!