【お出かけ】熱海山口美術館に行ってきた
先月の熱海旅行で、初日に行ったのが熱海山口美術館です。
所蔵品が多岐に渡っていると言えば聞こえは良いものの、洋画も日本画も仏像もある美術館なので、行く前は正直どうかなと思っていました。何というか、まとまりがないのではないかと。
でもこれが、良い意味で予想に反して素晴らしかったです。ドリンク1杯と絵付け体験も込みで、大人1,400円(イオンカードかJAFカードを提示すれば1,200円)というのは、破格の安さだと思いました。しかも写真は、フラッシュさえ使わなければ、撮り放題だし。
面白いのは、この美術館、どうやらマンションの一角であるらしいこと。2階の展示は、感覚的にはあちこちのお部屋を訪れる感じです。実際に、その都度扉を開けて入る構造だし。
以下、ざざっと今回観た作品をご紹介します。なお展示作品は、不定期で入れ替わるそうです。
入口でまず、岡本太郎作品が迎えてくれます。
ピカソの作品が、結構たくさんあって、驚きました。
元首相の作品まで所蔵されているとは!
ちなみにこのお部屋には、国指定重要文化財の千手観音立像と阿弥陀如来立像もおいでです。仏様方の御背中を、じっくり拝見できる展示方法なのが、良いです。
これ、部屋の外に展示されています。マンションのバルコニーないしは外廊下に当たる部分。つまり、雨は当たらないでしょうけど、外気には触れています。
重要無形文化財保持者の作品です。
いるかさんたちは、美術館の外壁も彩っています。
太陽光パネルを背景に泳ぐ海側の外壁の13匹のいるかさんたちは、「一億円のいるか」と名付けられています。
宮田亮平は、第22代文化庁長官。館内に展示されている宮田氏による銅鑼は、叩くこともできます。なかなか良い音でした。
どちらも座ることができます。思ったほどは、座り心地は悪くありません。
これ、今回一番気に入った作品かも知れません。
そして展示をすべて見終わると、絵付け体験が待っています。
サインペンで絵を描き、それをトースターで5分(だったかな)焼くと、定着します。絵付けの段階ではペンは水性なので、失敗しても消せます。
私の作品。ただグルグルしただけです。隣の席のおばさまは、結構細かくいろいろ書いていた(決して悪くなかった)のに、すべて消して、描きなおしていました。先は長そうでした。
絵付け体験が終わると、ドリンクを頂けます。抹茶にすると、人間国宝のお茶碗で頂けます。
島岡達三さんは、重要無形文化財「民芸陶器(縄文象嵌)」の保持者です。「縄文象嵌」とは、頂いた説明書きによると、「組紐で模様を作り、素地と異なる化粧土を埋める」技法だそうです。
田村耕一は「鉄絵」での重要無形文化財保持者です。
何しろミュージアムショップを含め、無茶苦茶充実した美術館です。良いものがこんなに沢山あるのに、少なくとも私たちが行った時はガラガラで、ゆっくり観ることができました。大満足です。
時期によっては、ダリやガレ、ドーム兄弟、魯山人、利休の茶杓なども展示されるようなので、また熱海に行く機会があれば、ぜひ訪れたいです。
ちなみにこの記事、「寺社巡りの記録」のマガジンに入っていますが、1つでも仏像があれば、私的にはそこは「寺社」なのです。
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