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毛糸編む

毛糸編む去年のセーター今ポンチョ

季語は「毛糸編む」。

そろそろ寒くなる頃、セーターやマフラー、手袋など、冬用の用意に毛糸を編むことで、わずかな暇を見つけては、日向や灯りの下で編み棒を動かす、そんな季語のようです。

わたしの母は編み物が得意で、寒くなると、小さくなったセーターをほどいては、今年の服を編んでくれました。

色々と編んでくれましたが、ポンチョが一番印象に残っています。たぶん、クラスの中にポンチョを被っている人がいなくて、わたしなりに自慢だったと思います。

ここで、角さんから"赤ペン"が入りました。なんと、セーターは冬の季語でした。そこで下の句に添削してもらいました。

それに、「毛糸編む」という季語を見つけて喜んでいたら、肝心の母親の情報が抜けていました。

母の編む去年のセーター今ポンチョ


ここからガラリと変わります。昨日、某noterさんがコメント欄に「老テロリスト」と書いていました。その言葉に刺激されて一句。

闇汁や老テロリスト国喰らふ

季語は「闇汁」です。noteの中で政治を語る老人たち。自称  "老テロリスト"  の彼らは、日々、世を憂いながら熱く語っています。

鋭く、切れ味のいい、毒を含んだ言葉で語る彼らの応酬は、闇汁を食すみたいなスリルがあります。

語順が悩ましいし、そもそも、これだと自称老テロリストではなくて、本物のテロリストだと思われちゃうかな。


末枯れや老テロリストの政談

季語は「末枯れ」です。

同じ老テロリストの光景ですが、まだ多くに緑を残すものの、徐々に寂しい枯れ色を見せ始めた野原という「末枯れ」と、老いた反逆者(老テロリスト)を取り合わせてみました。


冬夜老テロリストのごと政談

季語は「冬夜」です。これは「冬の夜」の子季語でして、「寒き夜」「夜半の冬」などともいい、冬の夜はさえざえと空気が澄んで、星や月も美しく見えるなあと。

さえざえと空気が澄んだ、月の美しい冬の夜、テロリストみたいに政談に花を咲かせる老獪な老人たちを詠んだつもりです(笑)。