曲がり角
曲がり角の向こう、特にのぼり坂の道の先にある曲がり角にワクワクします。
見通せる道の方が安心感はあるけれど、見えないから想像力を掻き立てられるし、未知に続く道に興奮します。
もちろん、曲がり角の向こうには何があるか分かりません。とんでもなく危険な奴が待ち構えているかもしれないし、もしかしたら、サプライズを抱えて待っている人がいるかもしれません。曲がった先は断崖絶壁かも。
それでも、曲がり角を前にして「回れ右」はできません。だって、逃した魚はでっかく、曲がり角の向こうで待つ彼はとびきりです。
この世で怖い曲がり角は、雪山の曲がり角、それとお肌の曲がり角くらいなもんです。
まだ、両親が健在だった頃、今の四万十市の診療所に異動となりました。父の車の運転も安心感があり、母を乗せて遊びに来ました。
ある時、父が大洲市に「ポコペン横丁」とかいう駄菓子屋があるらしいので行ってみたいと連絡を寄越しました。
待ち合わせは大洲の町としました。時は冬、でも、気にもせずに、近道の山越えルートを選択したあたしは、曲がり角の向こうの雪に阻まれてUターン。
もと来た道を引き返していて、雪にタイヤを取られてガードレールのない山肌に落っこちました。でも、左の前輪が接地していたので「イケる」と判断。
無事に乗りきりました。曲がり角、要注意!でも、楽しもう!