向日葵の国の平和を願う
わたしの両親は昭和13年生まれです。彼らが子どもの頃には戦争をしていて、田と山しかないような田舎でも、空襲を逃れて、裏山に逃げ込んだそうです。
B29が頭上を飛んでいった。そう父が話してくれました。辛うじて戦後生まれのわたし、遠い過去のお話しに思えました。
でも、今この瞬間にも、戦禍を逃れて、これまで大切にしていた生活を捨てることを余儀無くされている人がたくさんいます。
考えよう、考えようとしても、思考が停止をするほど、理不尽です。
ところで、わたしの県は地震による大津波が想定されており、事前避難対策が進んでいる自治体です。
大津波のコントロールは難しいですが、同じ人間なのに、人間同士の対話の方がこれだけ難しいなんて、残念です。
春暁ののたうつ魂や戦闘下
(しゅんぎょうの のたうつたまや せんとうか)
季語は「春暁」で、春の夜明けのことです。
信じられませんが、今も、戦争が行われています。夜になると攻撃が激しくなるらしく、民間人は地下に避難して体を休めています。
本当なら、心地よく目覚める春の暁。でも、戦闘下にあっては、のたうつような魂を胸に抱いて、やっとの思いで眠りについているのかもしれません。
春眠や父も撫でたる猫のせな
(しゅんみんや ちちもなでたる ねこのせな)
季語は「春眠」です。いつもわたしの傍らにいる猫のマール。車椅子から手を伸ばして、父もよくマールの背中を撫でていました。
今ではわたししか撫でる人がない背中です。警戒心が強くて、誰にでも簡単には触れさせない乙女な猫です。
実は最初は「背中」と書いて「せな」としていました。でも、「背中」⇒「おせな」⇒「おせな、流しまひょうか~」と発想を飛ばす方がいたので、ひらがなにしました。
ちゃんちゃん!
現在、戦闘をしている国は、どちらも国花が向日葵だそうです。
向日葵の花を描こうとして、なぜか、浴衣姿となりました。どうも描きたいものが見つからない。まあ、そんな時もあります。