田舎でコロナは村八分だった
3月上旬に偶然帰省して以降、私は実家で過ごしている。
(帰る機会を失ったという表現が正しいのか…?)
長期間滞在する気はさらさらなくて、服も何も持ち帰ってなくて不便な日々を送っています。
さて、とうとうコロナ感染者が身近なところででました。
感染経路から、いわゆる”コロナ疎開”。
私の住まう地域は2015年で高齢化率40%(地域医療システムHPより)と全国平均より13.4ポイントも高いし、2020年現在さらに高齢化は進んでいる。
帰省を踏みとどまれなかったことに対して、
気性が荒い地域だからさんざんなことを言われているが、
社会的に自粛ムードの中で想像力の欠如だと言わざるを得ない気がする。
だが、出てしまった以上は文句ばかりも言っていられない。
田舎の噂は風のごとく広まるからこそ、嘘か本当かエビデンスを掴むことが何よりも大切だ。
そして、私たちは今まで以上に危機感を持って行動をしなければならない。
私はニュースや噂の情報でかれこれ意見を言っている方たちに問いたい。
ちゃんと省庁のコロナへの対応の発表をみていますか??
田舎でコロナの恐ろしさ
一度実家付近でコロナのデマが流れたことがある。
三重県の陸上競技教室に参加していたらしく濃厚接触者として検査を受けただけなのに、地元企業が閉鎖にまで追いやられた。
(ブランディングとして良くないとして自主休業らしいが。)
また、中学生がコロナに感染したという噂も出たことがあるが、中学教員が濃厚接触者だったことが拡大解釈されて噂が広まっていただけだった。
私の県は行動遍歴を発表していることもあり、コロナ疎開だということが明らかにわかる形であった。
他府県からの移動自粛要請が出ている中で軽率な行動をとったことが事実として書かれている。
しかし、このようにインターネットに正しい情報を発信していても、田舎コミュニティでは確認せずにただただ人のうわさを信じている者が多い。
そして、噂が二転三転して陰口や全く関係がない悪い噂に変わっていく。
親類に対しての悪質ないたずらがあるとかないとかで県知事が県民への呼びかけをした。
それも相まって、私の町で出たコロナ感染者の家へ投石だとか噂が流れた。
(偶然、家が近く散歩中みかけたのだが、全くの事実ではなかった。しかし、この噂を本当だと信じている人は沢山いる。)
行動遍歴を見て、本人は外出していないとのことだが、家族の行動履歴は田舎だからこそ明らかになり、感染した本人だけでなく家族にまで差別が行われてしまう。
私の町では村八分かと思うくらい嘘か本当かわからない、その家族にまつわる悪い噂が1か月ほど飛び交い続けた。
ムラ社会の日本がここにはあった。
自分でソースにあたる力を身に着けて
私は、噂を信じるのは無知の証だと思う。
正しい知識と正しい情報を調べる力をつけることが出来ていないから、
噂が広がるし、偏見にも繋がっていくのだ。
むしろ、これが出来れば社会的混乱も防ぐことが出来るとも思う。
確かに不明瞭で不確実な社会だと何が正しいのかわからない。
一番避けなければいけないことは人々の混乱だ。
調整するのは政治の役割で散々批判はされてるのだが…。
(政治学を大学で専攻しているが故に、テレビのコメンテーターの軽々しい「今こそ政治の時」という言葉に絶望を感じることはまた別の機会に綴ろう)
政策に批判はあるが、情報開示の点で少なくとも私たちが見ていないだけでちゃんと発信しているところもある。
そして、わかりやすく発信しようと心掛けている。
国民が欲しい情報にたどりつけないことにも少し問題があると思う。
例えば自民党のホームページにはコロナ支援がわかりやすくまとめられたページがある。(https://www.jimin.jp/covid19/)
さすが世界有数の巨大政党が作ったサイトだなとは思うが、これを知っているのは一部の人間だけだとも同時に思う。
(私は特定の政党を支持しているわけではない。
良いものを良いと言いづらい風潮を感じる。)
また、立憲民主党のホームページには相談先がわかりやすくまとめられている。(https://cdp-japan.jp/covid-19)
困った時にいちいち調べる手間が省かれるし、ケース別で大変見やすい。
どちらもUIUXが非常に優れたサイトだ。
政党が作ったものだから軽々しくマスコミが紹介できないのもわかるが、
国民の生活に必要な情報を届けるという意味でもっと広まればと思う。