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第53回:アロマテラピー、ヒノキのオイルを買うと?

 その昔、私はアロマテラピーなんぞに熱中していた時があります。で、みなさんはどんなアロマが好きですか? とりえあえず分類を書いてみますね。

①フローラル系:ラベンダー、ゼラニウム、カモミール、ネロリ、ローズ。
②柑橘系:オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ベルガモット、レモングラス、メリッサ。
③ハーブ系:ティーツリー、ペパーミント、ユーカリ、ローズマリー、
クラリセージ、スイートマージョラム。
④エキゾチック系:ジャスミン、イランイラン、ベチバー、パチュリ、サンダルウッド。
⑤樹木系:ジュニパーベリー、サイプレイス、ヒノキ。
⑥樹脂系:ベンゾイン、ミルラ、フランキンセンス。

 有名どころはこんな所ですかね? まぁ、今でも名前を聞くと匂いを思い出すことができるので、本当に凝っていたんだなって思います。といいつつ、私は不眠症なので、今でも時々アロマオイルを焚いて寝ることがあるので当たり前と言えば当たり前かもw

 てことで、私の一番のお気に入りのアロマはヒノキです。 ただ、このヒノキのオイルというのが「なかなか」曲者、わが友「ダイソー」で買うとどうも「ヒノキ」っぽくない匂いがします。 なので、ケチな私としては珍しくヒノキだけは、「お高く止まっている」オイルを買うことにしています。今日はそんな「ヒノキの香り」の話。

 嗅覚は人間の五感のなかでは、「物理」で説明できない領分です(味覚もそうですが、、、)。 なので、私のあまり得意ではない分野ですが、頑張って説明していこうと思います。

 アロマの世界で日本人だけが好む「ヒノキの香り」。昔は 「ヒノキ風呂」とか「高級住宅」とか、一部の特権階級のみが楽しむ事ができるものなのですが、 アロマはそんな庶民の味方、だれでも「ヒノキの香り」を楽しむことができるようになっています。そう「化学」の力は偉大なのです。

 さて、日本ローカルで研究がすすめられた「ヒノキの香り」解析なのですが、その研究の結果、「ヒノキの香り」はヒノキチオールが主成分の一つという事が分かってきました。


ヒノキチオール(wikipediaより引用)

 しかしこのヒノキチオール、これを主成分とするヒノキは「タイワンヒノキ」であって、日本のヒノキにはヒノキチオールはあまり含まれていないのです。 日本のヒノキの主成分は「アルファ・カジノール」と「ヒノキオール」という物質であって、これらがヒノキ風呂の心地よい香りを発生するのです。

アルファ・カジノール(wikipediaより引用)

 さてここからが本題。 実はヒノキチオール、抽出が簡単で人工的に合成することが容易でかなり安価で手に入ります。 しかし、「アルファ・カジノール」は抽出が難しく、人工的にも合成が困難な物質なのです。さて、勘のいい人は、これでからくりが分かったと思います。

  わが友ダイソーは「タイワンヒノキ」の香りを忠実に再現した「アロマオイル」を作成し、 「お高く止まっていた」アロマオイルは、「日本のヒノキ」の香りを忠実に再現していたのです。ね、面白いでしょ?

 ということで、これから家を建てる皆さん。ヒノキを使うときは「必ず」日本のヒノキを使ってくださいね。 「タイワンヒノキ」を使うと、がっかりすることになりますよ。

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