成功してる奴に限って「運が良かっただけ」、とか言う現実について 03 #2|山下陽光
《環境をいい感じに整えたほうが運が良くなるだろうけど、いい感じに整えられる奴はそもそも成功してる奴じゃない?という話から》
【お知らせ】:「山下陽光のおもしろ金儲け実験室」は生活工房ギャラリーにて12月26日まで。
うん、うん、運?
うん、うん、運ですよ、今回のテーマ。
なんだろな、運がいいかどうか、言いたくなるし、成功してる奴に限って、たまたま運が良かっただけ、自分は何もやってなくて、人に恵まれてた感謝! 皆さんのおかげです。
こればっかりで、そうかもしれんし、そうじゃないかもだけど、それ以外のこと言ってくれませんか?
書いてもらえませんかね。と。
運の総量は決まってて、何に感謝するかによって違うってのもよく見る。
そりゃそうよ。
でっ、それ以外の運について考えてみたんだけど、考える時にどこで考えるか? 成功してないクソ散らかったワンルームで考えるよりはデカい庭で考えたり、広い海で考える方がマイナスにはならない。
何をやるにしても、要介護の親と同居してて、いちいち呼ばれるたびに集中力を削られたり、一方で防音かつ、ケータイの電波も入らない設定ができる部屋で片手を伸ばすだけでドリンクから甘いものまでなんでも手に入れられる環境の人が運と努力ですよ!とか言っても、うっせぇコラ!になる。
今書いてるコレもスマホでnoteで読んでたらLINEが届いて返信してるうちに、あれ? 何やりたかったんだっけ?と思うかもしれないし、このように印刷して読むのとは意味が違ってくる。
そう考えたら、運が良さそうな環境を作るってのが一番大事で、お待たせしました、スピリチュアルのお時間です!
と、いらない玉とか売りつけるのに成功しそうな序文になってしまいましたが、多分そういうことで、いい環境を作ってあげたら、悪いものすらよく見えてきて、都心で会社員やってて、上司に海で辞表提出したら、めちゃくちゃ悪いことだけど、いい感じの話ができそうじゃないですか。
そんなことする奴、できるやつって居ないか、成功者だけなので、運が良いってことになってしまう。
ブラック企業で働いてて、明日辞めたいって思った時に上司を海に誘って、良い感じになったところで何だろな?と思ってる時にバチコン辞表出したら、コラー!よりも、ブラックを少し白くすること考えてくれそうだし、何よりも海に誘えねぇ。
そうなんすよ、できないんですよね。だから運が良いような気がしてしまう。
友人が15年住んだワンルームマンションを売ったら、買った値段の倍で売れたと。
運が良いな!としか思わないけど、15年前にワンルームマンションが倍の値段で売れることを知ってたとしても買える経済力もローンを組める信頼もなかった。
できなかったことを悔やむ時に、自分の実力不足を認めたくないから運が良いだけ!と捨てセリフにしてるだけなんでしょうねぇ。
それに対するアンサーが運も実力のうちってのもスクラッチされすぎてる。
運が良かっただけって言ってる人の詳細をガン見、ガン読みして、なぜそんなアクションができたのかを読み解き、自分がその立場になったらできるのかを考え、できないならなぜできないのかまで考えて実践できたら、運の良さを少し分けてもらえそうだ。
そう思ったら、友人が15年前に買ったマンションと同額を検索してみた。これを投資用で買うなんてリスキーすぎて無理だ。でも友人は15年前に購入しようとせずに賃貸で借りようとしたら親に反対されて、親が購入するから毎月の家賃を振り込むようにと言われたとのこと。
なるほど、そう考えたら、ワンルームマンションを今、投資用に購入することはできないけど、服作りする作業場兼事務所としてなら買ってもいい。使わなくなったら貸せば良いし。それで検索すると楽しいし、少しだけ未来が見えてくる。中野区と新宿区で検索したら1000万円以下の角部屋ワンルームマンションが出てきて、騒音もクリアできそう。
毎月7万くらい払えば12年くらいで完済する。その後は貸せば収入になると思うと、現実的になってきたやんけ!
運が良いやつの詳細を聞いて、それに自分がどれくらいフィットできるか考えて実践寸前までやってみたら、運も実力の内側まで知ることができる。
文・写真:山下陽光
>>次回「運/03 #3」公開は11月11日(月)。執筆者は関野哲也さん