「わたし」をつくるもの
大根の頭が花を咲かせた。
窓辺に置いて霧吹きしていたら、いつのまにかこんなに成長していた。
命はすごいな
つらいこと
かなしいこと
きびしいこと
生きていればいろんな感情に揺さぶられる。
心は挫けて、身体はバラバラになりそうになる。それでも命は、どんぶらこっこと前へ進む。自分のかまどにせっせと薪をくべ、“生”を燃やし続ける。
大自然の麓に暮らしていると、生きていることに涙が出るほど驚く日があります。ふと見上げた空の高さや青さに心洗われ、刈りたての芝生のにおいに遠足のおにぎりを思い出し、アスファルトに穴を開ける働きアリを眺め、そうこうしているうちに、わたしの中でぐちゃぐちゃしていたものが霧吹きにつめこまれ、パァっと空気に溶けていく。
いろんな日があって、たくさんの感情が交差して、そのすべてが「わたし」を作っている。
上富良野は曇っていますが、今日も命を燃やそうと思えた日曜日の朝でした。