町のオアシスみたいな人
家から歩いて30秒。ここは酒屋。
宅急便の窓口にもなっていて、それを知ってからはここから荷物を送ってもらっている。実家に酒粕を送るために持って行ったら、「自分の家の分がなくなっちゃったでしょう。あげるわ」と言って、店の奥から商品であろう酒粕を持ってきてくれるご主人。「え、これ売り物ですよね?」「いいのいいの、いっぱいあるから」そりゃあ商品だもの、いっぱいあるさ!とふきだしつつ、酒粕をいただいた。ご主人は、その場でさらさらと甘酒のレシピを裏紙に書いてくれて、「甘すぎたら砂糖減らしてみて。しょうがはちょっとだけね」と、朗らかに笑う。長年作っているんだろうな、でなきゃこんなにさらさらレシピなんて出てこないもの。抱っこひもに包まれている息子のほっぺをたぷたぷ触るご主人の顔もとびきり素敵だよ。何にも用事がなくてもふらっと寄りたい場所。町のオアシスみたいな人。
来てほしいから、写真は手元だけ。