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小児科ナースママだって完璧ではない 育児と夫婦の話  ~第12回ぎゅっとタイム✕みんなのみらいをつくる保育園初台 園見学 開催報告~

マーガレットこどもクリニック看護師 西山です。

クリニックでは、2~3ヶ月ごとに子育てサロン「ぎゅっとタイム」を開催しています。

「ぎゅっとタイム」は、コロナ禍で繋がりを持ちにくくなった親子の交流の場をつくろうと始めました。
同じくらいのお子さんを持つ保護者の方が、医師、看護師とともに日頃の悩みや喜びを分かち合う時間となっています。

今回はおやこ基地シブヤのコラボ企画として、クリニックの一つ下の階にある「みんなのみらいをつくる保育園初台」の園見学会とぎゅっとタイムを同時開催しました。
5組の親子が集い、そのうち4組はご夫婦そろってのご参加、生後4ヶ月~2歳のお子さん達も一緒に来てくださり、賑やかな会となりました。

「パパとママの育児リレー~夫婦力向上を目指して~」のテーマのもと交流をしました。

今回、お読みいただいているみなさんと共有したいことは、

お互いの気持ちはきちんと言語化し、コミュニケーションをはかること。

みなさんのご家庭はどうですか??

家庭状況、それぞれの得意分野、性格などにより、育児参加の仕方や程度は、本当に様々ではありますが、やっぱりこれが肝だなぁと、改めて感じました。

冒頭から偉そうなことを言っていますが、我が家の育児スタートは
全くスムーズではなかったのです。

小児科や保育園での勤務経験から、子どもについての知識はあるし、お世話は得意だし、初めての育児だけれど、
「余裕だわ、赤ちゃんとの時間が楽しみ」と楽観的で、自信満々でした。

しかし!理想とはかけ離れ、うまくいかないことばかりでした😭

パートナーと子どもの可愛さを共有しながら、毎日ニコニコ、
育児も家事もさらっとこなす素敵なママ像を思い描いていましたが、

とんでもない。。。

授乳に時間がかかるわ、やっと寝てくれたと思ったら、
音に敏感ですぐ起きるわ。
寝不足も重なり、イライラが募り、パートナーにたくさん八つ当たりしていました。

いちいち言わなくても察してくれるものだと期待していて、

「どうして察してくれないの!!」
「私も眠いの!(私を)寝かせてくれー!!」

と泣き叫んだこともありました。

「私ひとりで、なんでもできますからっ!」という変なプライドが邪魔をし(なんとも可愛げのない・・・泣)強めな言い方しかできず。

パートナーと喧嘩腰ではありましたが、そうなって初めて、

「言葉に出してくれないとわからない」と言われ、

その時やっと、「はっ。そういうものか」と気がつきました。

それからは、少しずつ
何で困っているのか、今は何を手伝って欲しいのかを
具体的に伝えるようにし、なるべくタイミングを逃さずに、
感謝を伝えるように心がけています。

なんて、またまた、余裕そうな雰囲気出しましたが、毎日ドタバタ、
仕事と家庭のエネルギーバランスはどうしたら良いんだと悩みながら、
ありがとうを言いたいのに、素直に言えない日もありますしね…。
溜め込まないようにしよう、ぐらいに日々思っています。

この記事を通して、
「あぁうちだけじゃないんだ」と、ちょっと共感、

「こんな方法もありなのか、試してみようかな」とか、
すこーしでも、気持ちが楽に、肩の力が抜けるようなことを感じていただけたら嬉しいです。

今回は、初めてパパ達も参加していただき、リアルな声を聞かせていただきました。
ぜひ、パパ達にも読んでいただきたいです。

【園見学】
まずは、保育園を40分ほど見学していただきましたが、みなさん熱心で、多くの質問が飛び交いました。
園見学の様子はこちら⇓


ぎゅっとタイム
「パパとママの育児リレー~夫婦力向上を目指して~」のテーマのもと交流をしました。
全員で自己紹介をしたのち、パパチーム1組、ママチーム2組に分かれて、20分ほどワークに取り組みました。

【ワーク 二つの問い】
「もし一日を夫婦二人で過ごせるとしたら何がしたい?」
「どうしてそれをすることがあなたにとって大切?」

を通して、お互いの気持ちや気づきを出し合いました。

【このワークの狙い】
夫婦力向上のためには対話が大切ですが、いきなり家事分担のような実務的な対話をするとお互いの辛さを訴えたり相手に求めすぎたりして建設的な対話が難しくなることも多いと思います。
先にまず、夫婦愛を高めたり、お互いに描いている理想の未来を語り合ったりすることが、良い対話を生み出します。
このワークを通して、
自分のニーズに気づき、それを夫婦でシェアすることで相手のニーズも知ることができます。これを応用することで、実務的な対話も未来志向となることが期待できます。


【ワークの感想や気付き】
・今欲しいのは、ゆったりした大人時間。
・それぞれに趣味が違うが、共通の趣味もあるので、どちらも大切にしたい。
・1人時間も夫婦時間も欲しいが、一番欲しいのは一家団らんの時間。
・趣味は一人でやるよりも二人の方が楽しめる。
・夫婦一緒に居たいと思えたのは、普段協力し合えているからこそ。
・何もしない時間の価値。
・子連れで入れないレストランに行き、妻を喜ばせたい。
・妻のことが好きなので、妻とどう過ごしたいかをナチュラルに考えたい。
・パートナーに感謝を伝えたい。

【ワークのまとめ】
パートナーへの愛の確認と、ご自身のニーズに気付いた時間になりました。参加者に共通した想いもたくさんありましたが、赤ちゃんの月齢や夫婦の協力体制の程度によっては全く違う想いも出ました。
自分とは違う想いに触れるからこそ、今あるものへの感謝にも気づかされていく様子がありました。

ワークのあとに15分ほどフリートーク時間を持ちました。

【ママグループのフリートーク】
お1人のお悩みを聴いて意見交換をしました。
「授乳に1時間以上かかっていて、寝ながらの授乳時間にはタブレットで好きなドラマなどを観ている。そこに罪悪感がある。愛情不足だろうかと考えてしまう。」

他の参加者さんからは、
「ママが楽しく過ごすことも大切、私は同じことをするのに罪悪感はない、そこを悩むのは愛情が高い裏返し」というご意見がでたり、
授乳が長時間かかるのは珍しいことではなく普通なのだと共通認識が持てたりしたことで、安心されたご様子でした。

【パパグループのフリートーク】
リモートワーク中の子どもとの関わり方のシェアと、
「イヤイヤ期はどんな感じですか?」の質問がでました。
園長から
「イヤイヤ期は机上論では意思表示の表れと受け止めるけれども、現実はそんなにおおらかにはいかず、やっぱりイライラします。どう吐き出きだすかと、チームで育児に向かえるのかがキーポイントです。」
とアドバイスがありました。

参加者からの感想
「支援センターにパパが行っても他のパパと話すことはないし、夫婦でいくと夫婦時間を邪魔しちゃいけない空気感があるのか話しかけてもらえない。
パパ側が繋がる機会が少ないので、こういう風に集まり話すことができて、とても貴重な場だと感じた。

・「1年後の理想の夫婦像」や「1日フリーだったら何をしたいか」など、
普段、育児や家事に追われて、なかなか考える余裕すらない事を、改めて言語化してみたら、自分の欲求に気づいて、不思議と心に余裕ができた気がします。
今後、育休明けで仕事復帰すると生活スタイルも変わると思いますが、1つ1つの家事育児をどう分担するのかという実務の前に、
「夫婦としてどういう状態が心地よいか」
という本質的な部分を大事に話し合っていきたいと思います。

・できていないこと、満足していないことよりも、
"自分はどうしたいのか、今叶っていること、どんな家族になりたいか"を考える方が楽しいし、家族間のコミュニケーションもうまく行く
と感じました(ないものねだりしてぐちぐち言い合ってるので)

夫が楽しそうに嬉しそうにしていたことが印象的だった。

・ママ向けのイベントは多いですが、これまで育児関連のイベントに夫が参加して発言することが無かったので隣で聞いていて新鮮でした。
夫も同じ月齢のパパと話せて良い刺激になったようです。


橋本園長から
楽しかったです!
5組中4組もパパの参加があることにいい意味でカルチャーショック!未来は明るいですね。
参加動機が「妻に誘われて」が主でしたけど、いつか自分で調べてとなったらステキですね。
男性が集まるっていうもの自体があまりないので、やっぱり最初は探り探りな感じでしたけど、タイムキーパーから声がかかっても話し続けるくらい盛り上がりました!

私が最初に「妻が好きなんです」みたいな話をしたので全体がそんな感じに向かいましたけど、パートナーへの感謝とか愛情が(本来当たり前だけど)ちゃんとあることもうれしかったです。

より良いパートナーシップを育むために、夫婦ごちゃまぜのこういった会が少しでも貢献できたら嬉しいなと思います!


ご参加くださった皆さま、少し勇気が必要だったと思います。
積極的にお話してくださりありがとうございました。

次回のぎゅっとタイムの開催が決まりましたら、当院web、ポスター、SNSでお知らせいたします。


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