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あの場所で乾杯ができたこと、それだけで有難い
コピーライターの阿部広太郎さんが主宰する「企画メシ」に参加していた。
半年間続いた講座の締めくくりは、いつものPC画面越しの対面ではなくて、顔を突き合わせて一堂に会する。
最初から知らされていた。だからこその特別感。
桜木町の駅から会場のある横浜ランドマークタワーに向かうまでの間、緊張で体じゅうの内臓が裏っ返りそうだった。
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最後の課題は「自分の企画」。
半年間の講座で得た学び、そして過去・現在・未来。自分自身の生き様を「どんな企画をする人になりたいか?」という問いに込める。
そして最終回、オフライン開催だからこその追加課題として、志願制で当日3分間のプレゼンを披露する機会が与えられた。
「そんなの、やらない理由がないだろう」
参加の意思表明をした時には、既にプレゼンの枠は半分以上埋まっていた。当たり前だ。改めて、スゴイ人たちと一緒にやれていたんだなと。
文字にして1000文字弱。スライドにして5~6枚。
3分で伝えられることなんてその程度。言ってしまえばほとんどない。
何が言える? 何を語りたい? 何を伝えるべき?
これまでの講座をじっくりと振り返る? いや時間が足りない。
弱い自分をさらけ出す? 湿っぽくなるのは好かないな。
将来の計画を発表する? 詰め込みすぎで論点がぼやけてしまう。
昼も夜もなく、考えをめぐらす。
会社の昼休みに、帰りの電車で、夜更けにサッカー中継を見ながら。
いくつものアイデアが重なって溶けて、ぐちゃぐちゃになっては消えて、を繰り返し。
ようやく一つの形に収まったのは、提出期限当日の深夜2時だった。
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正直、講義のことはよく憶えていない。
発表するまでは緊張で視野が30%くらいしかなかったし、自分の番が終わってからは弛緩しすぎて若干ぼうっとしていた。
記憶に残っているのは、立ってスピーチをすると言ってウケたことと、時間切れのベルが途中で鳴ったこと。
(後で阿部さんに理由を訊いたら「合図があったような気がした」とのこと。そんな合図送った覚えがない……)
憶えてないと言いつつも、皆さんのプレゼンはすべてメモをとり、身と耳をつん向けて聴いた。
会うのは初めてとか2回目の人たちばかりなのに、もう何年も知った関係のようにも思えた。
企画メシには「感動メモ」とよばれるフィードバックシートが存在し、課題のたびに企画生(参加者のことをそう呼ぶ)は、おのおのにフィードバックや感想を書き残す形になっている。そしてそれらは、企画生全員が自由に閲覧できる。
きっと、これまでの課題や感動メモ、あるいはZoom上での交流を通じて、十分にお互いのことを知る機会が与えられていたということなのだろう。
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「企画でメシを食う」とは、一体どういうことを指すのだろう?
講義が終わって、企画生の一人が手配してくれたビールで、みんなで乾杯をした時、その意味が分かったような気がした。
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企画生の梅ちゃん(@1022masakiume)が
持ってきてくれました。
企画生として集まったメンバーは、それぞれ違った事情がある。
仕事も年齢も住む場所も、参加しようと思った経緯もバラバラ。
これまでずっと別々の人生を歩んできて、この場が終わったらまた、別々の人生を歩んでいく。
僕だってそうだ。
これといった不満はないけれど、もう一つ現状に納得がいってなくて、何かを変えるきっかけを求めて「企画メシ」へとやってきた。
その僕が、本来なら出会うこともなかったであろう人たちと、同じ時間同じ場所で、おそらくは同じような気持ちで杯を交わしている。
そのことが、たまらなく嬉しかった。
皆さんと、出会えたことに感謝したい#企画メシ
— Marfy (@marfys_workshop) December 10, 2022
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1週間が過ぎて、ようやく一区切りがついたような気がする。
「ここはゴールではなくスタート」
ただの言葉でなく、実際にそうしていきたい。
大切なものは手に入れることはできた。
今度は、欲しいものを獲りにいこうか。
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