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042-After reading the message from Matsuno

【2011年4月23日21:22 仮想東京 奔走中】
 決めた。
 決めたんだ、わたし。
 コレクションルームのディスプレイスペースを4つにする!
 いまはまだ、ようりのデザインアイテムを着せてあげられるマネキンは2体だけど、まずは3体目、絶対にわたしの新しいデザインアイテムを着せてみせる。その決意の証。
 だって、わたしはやっぱりフレンドたちに喜んでもらいたい。
 お洋服好きな子たちに喜んでもらいたい。
 そしてもちろん!
 一番に松乃さんに喜んでもらいたいんだ。
 それがわかったんだよ。気づいたんだ。
 一緒に着て、またいろいろなところに連れていってほしい。
 そしてもっとわたしたちの“嬉しくなるちょっとした些細なこと”を見つけたい。
 何度でも。何度でも何度でも何度でも!
 だからいつか家を大改装する。頑張ってココアを貯めて、家具を集めて。
 せっかくハウスアワードをいただいたケーキ屋さんだけど、お店をたたむんだ。
 ケーキ屋さんは廃業して、服飾のセレクトショップにする。もちろん見た目だけで実態は変わらず箱モノの販売所だけど。
 自分の足で集めたファッションアイテムや、MMデザイナーさんたちと交換したデザインアイテムを、おしゃれにかわいくかっこよくディスプレイして。
 そして……
 そしてメインのディスプレイには、わたしのデザインしたお洋服を着た4体のマネキン!
 だから気持ちだけならセレクトショップと言わず、お店の中わたしのデザインアイテムでいっぱいにして、ようりのブランドショップにしたいくらい。
 改装は、いつものように四苦八苦。なんなのこの床面積の謎制限と、階下の間取りの謎干渉は。でもいつもはイライラするところだけど、きょうは逆に燃えてくる。

 四季舞さん。
 さっき松乃さんからメッセージが届いたんだよ。
 あなたの言っていた“嬉しくなるちょっとした些細なこと”、松乃さんにすこしだけわけてあげられたみたい。
 同時にわたしももらえた。
 こういうことなんだね。
 お返しのほうが大きくて、きっとわたしのほうがうれしくなっちゃったけど。
 メッセージの最後の一行は、たとえ将来この世界が消えることになっても、わたしきっと忘れることはないんじゃないかな。

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