【日記】 京都・東九条マダン(22.10.30)
3年振りの開催という京都・東九条マダンを見に行った。
朝鮮学校の生徒たちの愛らしいカヤグム併唱や舞踏を見ていると彼女たちの守りたいもの、民族、ルーツ、dignity(尊厳)といったものがこの国で置かれている場所にあって、健気ということばがまっさきに浮かんできてしまう。まさにかつて、会場からほど近くにあった彼女たちの学校は不合理なヘイトによって移転を余儀なくされたのだ。
そして最後のワダサム――和太鼓とサムルノリの共演だからそう呼ぶのだそうだが、チャンゴを叩く民族衣装に身をまとった在日の人々と、和太鼓を叩く法被姿の日本人たちの掛け合いは、互いに微笑み合い、相手を尊重し、ゆずり合い、競い合い、ひっぱりひっぱられ、音が国や民族などといったものを呑み込んで高揚していくさまは、喜納昌吉ではないけれど「世界中の武器を楽器に」と言いたくなって、迂闊にも涙が出てきそうな感動を覚える。
だから、だれもがこの東九条マダンを見に来るべきだ。
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