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読書ノート『軽いノリノリのイルカ』

 満島ひかり × 又吉直樹

 満島ひかりが生んだ回文をもとに
 又吉直樹が物語を書き下ろした
 GINZA連載の回文物語集「まさかさかさま」書籍化

ーー感想「回文」

 こどもの頃に流行った「上から読んでも下から読んでも」ってあったなあ、と懐かしい思いだけで手にとって、回文ってこんなに長い文章が書けるんだ! って衝撃をもらった。
 タイトルがすでに回文になっていて、オシャレでかわいい。
 満島さんの回文がスゴいのは知っていたけど、はじめて読みました。回文作家との対談が載っていて、頭の中だけで回文を考えていると言っていた……正直、バケモノやと思った。やはりセンスなんでしょうね、関心ばかりしていて内容はあまり覚えていないけど、刺激的な感覚だけが残っている。
 

ーー感想「小説」

 その回文からどうやったら、あの物語ができあがるのか不思議で、又吉さんの頭の中ってどうなってんのやろ? とそちらの方が気になる。多彩なジャンルの物語に、さまざまな文体で書かれた話は最後まで面白かった。
 

ーー1番好きな回文 & 小説

「メカとか駄目な、メダカとカメ」 と 「名前に水が関わる漢字があると、なぜか電化製品が壊れやすい物語」

 飽きることなく夢中になって文字を追った数少ないステキな本となりました。挿入されている写真・イラストが美しくてカラフルで、芸術的な文学を目で楽しめます。


マガジンハウス:2024.7.17
単行本:208ページ

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