あなたのサービスのMAUが上がらない理由
マーケティングに膨大なお金をかけても、MAUが一時的に上がるかもしれないのですが、結局元の位置に戻るケースがよくあります。
このケースではただ無意味にお金をBurnさせるようなことになりますが、マーケティングを止めたらMAUが下がってしまうから止めることもできず、進退極まったことになることもあると思います。
このようなケースにならないために、スタートアップのGrowth Dynamicsの主な概念である、CC(Carrying Capacity)に関して紹介したいと思います。
Carrying Capacity とは
CCは韓国ではTossというスタートアップがよく活用しています。Carrying CapacityをまずWikipediaで検索してみました。
簡単に説明すると、特定環境で維持できる種の最大値(maximum population size)となります。このmaximum population sizeは結局、増加量(新たな誕生、外部からの輸入など)と減少量(現在の数 X 減少率(死亡・離脱))によって変わることになります。
これがスタートアップと何の関係があるの!となるかもしれません。
この概念をユーザー数に適応したものがスタートアップのCCとなります。
サービスのユーザー数も同じ概念が適応できます。輸入数と離脱数によって、ユーザー数が決まります。ユーザーの輸入をInflow、ユーザーの離脱をChurnと言います。
ここで面白いポイントは現在のユーザー数を算出できるだけでなく、
このサービスの未来のユーザー数(終着点)を算出することができます。
早速、例をお見せします。現在毎日新たに1,000人が入ってきて、毎日既存のユーザーの1%が離脱していくと仮定します。
その場合、今のDAUが何人であろうが、将来的には1,000 / 1% = 100,000になります。つまり今のDAUが1Mだと、100Kまで減り、今のDAUが10Kの場合は、100Kまで何もしなくても上がるということです。
つまり、Total CustomersはNew Customer(per day)とLost Customers(per day)この二つのみ影響を及ぼします。
もっと細かくみてみるとCustomerをどう定義するのか(95%のVisitorが必ずする行為、Page by Page, Repeatable & MeaningfulなActionかなど)
Chrunをどう定義するのか(離脱の定義はサービスによって異なる)まで考えられます。
ここで大事なのは輸入量(# Of New Daily(Weekly, Annually) Customers)はプロダクトの本質的な輸入を考えることです。つまりマーケティング、広告を除いた輸入のことを言います。
なぜなら、マーケティング活動を通じて一時的なInflow Boostingは可能だが、結局広告を中止すればそのまま下がります(CCが変わってないので)。
結局根本的なCCの向上は製品改善を通じたInflow、Retentionの改善、Churn減少以外は方法がありません。つまり、マーケティング活動だけでは何も変わらないということです。
プロダクトの成長を予測できる
Carrying Capacityのもう一つ面白いポイントはプロダクトの成長を予測できるところです。CCはサービスを運営して3〜6ヶ月でわかりますので、このタイミングで未来を予測できます。
ここで考慮すべきポイントは
サービスのOrganic inflowはサービスの特性によって決まり、一定の数字で維持する
Churn Rate(1 - Retention Rate)は全体ユーザーに対して一定の比率で維持する)
このようになります。Retentionに関しては次回まとめてみたいと思います。
すごいPOになるため
初期のスタートアップは社長である前にPOだと思います。これから学習した理論をベースに自分で直接、状況に向き合って失敗していきます。
TossのPO Sectionは周期的にまとめて投稿していきます。
ご覧いただきありがとうございます。
この記事はTOSSのPO SECTIONを見て自分なりにまとめたものです。
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