【今週の1問】書いてない公式を知っておく必要がある問題(38回113番/臨床)
今回は、窒素出納(入ってきた窒素量と出ていった窒素量の差)を求める問題です。
登場する数字は次の3つ。
・たんぱく質摂取量 50g(入ってくる量)
・尿中尿素窒素排泄量 6g(出ていった量)
・それ以外の窒素損失量 4g(出ていった量)
「入ってきた窒素量と出ていった窒素量の差」を求めればいいので、「たんぱく質摂取量」から、「尿中尿素窒素排泄量」「それ以外の窒素損失量」を引けばいいのですが、1つ注意点があります。
それは、物質の単位を揃えること。
今回の場合は「出入りした窒素量」を知りたいのですが、入ってきた量だけは「たんぱく質量」で書かれています。
(よって、50-6-4ではダメ)
たんぱく質は、エネルギー産生栄養素の中で唯一窒素(N)を含む栄養素でした。つまり、このたんぱく質50gに、どれだけ窒素(N)が入っているか、予想しないといけません。
ここで登場するのが「たんぱく質の窒素換算係数」です。(それが6.25という値)
この係数では、「たんぱく質中には、平均的に約16%の窒素が含まれている」と考えています。もしたんぱく質が100gあれば、そこには窒素が16g入っているということです。
これを反対に考えると、16gの窒素があれば、たんぱく質100g分に相当するとなります。100÷16=6.25 (16×6.25=100)
よってこの「6.25」が、「たんぱく質の窒素換算係数」として広く使われています。
今回の問題だと、入ってくるたんぱく質が50gだったので、これを6.25で割ると「8g」となります。(50÷6.25=8)
ちなみに、たんぱく質50gに0.16をかけても同じです。(50×0.16=8)
よって、入ってきた窒素(N)は「8g」、出ていった窒素は6+4で「10g」。窒素出納は8-10で「-2g」となります。
このたんぱく質換算係数に関しては、問題文から推測することはできないので、覚えておく必要があります。
たんぱく質を窒素量に換算するときは、「6.25で割る」か「0.16を掛ける」。どちらか覚えやすい方でいいので、要チェックです!
ゴロ合わせ
「6.25で割る」→悪六つ子(割る625)
「0.16を掛ける」→おいかけろ(01掛け6)
今日も勉強おつかれさまです。
marcy
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