M.J.S.

音楽家、思想家、詩人、狂人、芸術家。 ブログ、楽曲etc. リンク:https://l…

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音楽家、思想家、詩人、狂人、芸術家。 ブログ、楽曲etc. リンク:https://lit.link/MarcosJapasamba

最近の記事

夜半の憂愁

淡い光と影の下、ボードレールのパリを想う 漏れ聞く喧噪の奥ではグラスいっぱい満々と 誰もが注がれたスプリーンを飲み干している   そしていつしかそれに耐え切れなくなり 求められるまま敷き詰めた薔薇の華の寝床へと 癒えることのない棘の生傷からじんわり 紅くスプリーンを滲ませながら家路に就く   今夜も生傷を裂く棘の痛みを酔って忘れては きっと朝まで快適に悪夢を堪能するんだろう   そして次の週末にはまたグラスいっぱいに 満々注がれた新たなスプリーンを飲み干して

    • 光につながる

      琥珀色の液体が 胸の中一杯に沁み広がってゆく 淀んだ思考を見返りにぶち撒ける歪な論理 赤く絶望に塗り変えられて行く 希望の色は蒼ざめて 何度でも見てきただろう 俺はこうやって頭から真っ逆さまに 転げ落ちて行くのさ 深い深い霧の奥へと モノクロに凍りついた虹を 横目に眺めながら 黄色く濁った目で、 黒と黄色に血走った目で 切り裂くように冷たい、鈍色の光が見えるかい?

      • 【楽曲詩】 詩人のうた

        書き溜めた言葉を捨てて 君への想いを行動に移す ありったけの愛を込めて 歌を紡ぎ出す 溢れ出す言葉のままに 君への想いをコードに乗せる ありったけの愛を込めて 歌を紡ぎ出す Laia (キミガ),  Lalaia (スキデス) Laia (キミニ),  Lalaia (アエテ),  Lalaiala (アリガトウ)   ※楽曲として歌い、演奏している詩です。  歌詞ではなく「詩」です。 【楽曲詩】 君が好きです  僕の気持ちが君に伝わる そんな夜をずっと待っている 今

        • 【楽曲詩】 No Escuro

          揺らめく。 風の去り際に僕は、 君の後ろ姿を見失っていた。 繰り返す。 夢を期待した君は、 重苦しい現実に目を逸らし 微笑む、後ろ向き。 闇の中、熱に浮かされたように。 微笑む、後ろ向き。 まるで、焦点の合わない眼差しで。     ※楽曲として歌い、演奏している詩です。  歌詞ではなく「詩」です。

        夜半の憂愁

          【楽曲詩】 余熱

               ま だ 消え    残る        その    笑顔        は  僕を ま た 深           く                   闇     へ     と      突き    落  と   し      てく  あ  の   時      感            じ      た   温       も      り    は         今  も     離        れ      な   い      か   

          【楽曲詩】 余熱

          【楽曲詩】 Eu sei, Não sei

          Você não me conhece, que Eu te conheço 君は君を知ってる僕を知らない Eu não te conheço, que Você me conhece 僕は僕を知ってる君を知らない Você me conhece, que Eu não te conheço 僕は僕を知らない君を知ってる  Eu te conheço, que Você me não conhece 君は君を知らない僕を知ってる Eu sei, Não sei.     

          【楽曲詩】 Eu sei, Não sei

          (楽曲詩) 影

          まどろんだ朝4時、目蓋閉じれずに 揺らぐカーテンの向こう、溶け合って淡く 夜の闇、街の灯り、混ざり合って 君の夢、君の記憶、絡み合って もつれ合う。 転がって、瞬いて。 あやふやな朝5時、身体起こせずに 伸ばした手の先、影。揺らめいて青く 夜の闇、朝の光、せめぎ合って 朧げな夢と記憶、絡み合って もつれ合う。 転がって、瞬いて。 ※楽曲として歌い、演奏している詩です。  歌詞ではなく「詩」です。

          (楽曲詩) 影

          (楽曲詩) 雪空

          何年かぶりに降った雪で、街は白く違う顔をする。 冷え切った手足は凍えそうで吐息も白く、いつか見た景色。 あの時の雪を彼女は覚えているだろうか。 見上げた雪空。 白く舞い落ちるのは、あの日の幻。 今も、降り続いてる。 朧げな記憶さえ映し出して白く同じ雪空なのに、 曇りガラスに映るのは、色褪せた僕が一人きり。 あの時の言葉を彼女は覚えているだろうか。 見上げた雪空。 白く舞い落ちるのは、消えゆく思い出。 街に、舞い降りて来る。 ※楽曲として歌い、演奏している詩です。  歌

          (楽曲詩) 雪空

          (楽曲詩) 増してゆくサウダーヂ

          溢れ出す涙は胸に沁みて乾きもせず 癒える事もなく増してゆく胸の疼き 今も木霊している耳の奥 どこかから呼ぶ声のように 離れない幻の向こうの空へと歌うたび 増してゆく孤独 その時全てを悟り、全て赦し、愛するのかも知れず ※楽曲として歌い、演奏している詩です。  歌詞ではなく「詩」です。

          (楽曲詩) 増してゆくサウダーヂ

          (楽曲詩) 月の無い夜

          月の無い夜どこかで、多分君の部屋で温もりを失くした それは未だに見つからず、君に夕陽を重ね合わせ、逆さまに眺めている 秋は深まり行き風は喘ぎながら、狂おしく僕の底まで走り抜け 銀杏は大粒の涙を、楓は忘れ得ぬ思いを、それぞれ散り落とした 満開の空は情熱も衰えも、憧れも絶望も全て映し出しながら 昨日やきっと明日も、変わらず青く蒼く碧く、輝いているんだろう 君のいないこの街に、君の面影を探すように 君の名前を、この街の夜空へと変えてゆく ※歌詞の一部にカエターノ・ヴェローゾ

          (楽曲詩) 月の無い夜

          (楽曲詩) 憧憬の向こう側

          夢劇場に店じまいのベルが鳴り 冷たい朝陽が目蓋をこじ開ける 映画はまだ途中、僕は馬に跨り 悪者から君を救い出したばかりなのに 逃げ遅れた昨日がリセットされる 「現実」で塗り潰された今日へと どうせなら一日の初めになんかじゃなく 人生を初めからやり直してみたいんだよ せめてあと少しだけ 空想が現実を超えるまで モノクロのスクリーンに映し出される 走馬灯のように継ぎ接ぎだらけのシーン 僕は決して忘れたりはしないだろう 決して忘れられそうにない日々だ 埃にまみれたセピア色の

          (楽曲詩) 憧憬の向こう側

          (楽曲詩) 光

          ねじれの角度から差し込む光が僕を照らす 君のイデアの窓からは煉獄に立ち尽くす僕の姿が見えるかい 四つ辻に立ち尽くす僕の姿が見えるかい 陽炎のように歪んだ僕の姿が 湧き上がる情念はフロイトの論理 絶望、焦燥、憧憬に身を焦がす僕の歌が聴こえるかい 君の胸に ※楽曲として歌い、演奏している詩です。  歌詞ではなく、「詩」です。

          (楽曲詩) 光

          うさぎはどこにいる

          誰かは同じ輝きを見上げる人を遠く想い 誰かはその輝きを口実に想いをほのめかし   でも僕は   「月ってさ、近くで見たら水も空気もなくて でこぼこで干からびててさ」と切り出して   「それにお日さまや誰かの力を借りなくちゃ 自分で光ることも出来なくてさ」と重ねて   更にそのまま続けようとしたら きっと嫌われてしまって   本当に伝えたい気持ちはずっと 届かないんだろうなぁと   そんな事を上から見下ろすだけのでこぼこで 干からびたあいつに見透かされた気がして   「お前なん

          うさぎはどこにいる

          ペルソナ

          注ぐ陽の下では明る過ぎて 覆い隠そうとするものは みな照らし出されるのだという    けれど広がる夜闇の下でこそ 覆い隠すこともなくそれらは全て 剥き出しになってゆく   仮面を外すようにして   そのための家路に向かう疲労と そのために盛り場に向かう渇望が 木霊して混ざり合う狭い交差点で   見飽きたそれから目を逸らすように 見上げた夕陽のやさしさに安堵を覚えた

          ペルソナ

          道なりに歩く、或いは刻みつける

          改めて、点々と街燈が仄朱く照らす どこまでも真っ直ぐな夜道をひとり歩く   ありきたりで退屈な日常の蒸し暑い晩に それと感じられているかも分からない 誰かの幸福な暮らしが道沿いに続いては 至る窓のカーテンの向こうに揺れてなお   闇夜を切り裂くにはあまりに頼りなく あまりにおぼろであってさえ仄朱い燈は 見上げれど目に映らない月よりも煌々と どこまでも真っ直ぐな夜道を照らし出す   上等だ、大いに結構だ 額に滲んだ汗を首にかけた使い古しの 色も落ちて褪せたタオルで拭った。

          道なりに歩く、或いは刻みつける

          歓楽街の喧噪

          何かを求めて、何かを探して、 何かに酔い痴れて、何かに腹を立てて、 何かに涙を流して、何かに笑って、    何も見つからないという答を見つけては、 見上げる夜空に押し殺すため息は木霊して。   あるいはネオン越しにかすれた夜空から、 静かに舞い降り耳元で囁くように抱擁して。 (別府市北浜にて)

          歓楽街の喧噪