![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/134160585/rectangle_large_type_2_dadd4cd36a5cae49e420b557ab6699bd.jpeg?width=1200)
プレオープンから3年
日付変わってしまったけど、3年前の今日はプレオープン初日。厳選した一曲に針を落としにこやかに最初のお客様を迎える…つもりだった。実際は、オープン20分前に有名なカフェマニアでもある元同僚がドアの前にいたので、つい迎え入れてしまった。考えてみると彼はオープンまで並ぶつもりでくれていたのかもしれない。この辺が素人店主の悲しいところ。それどころか、その元同僚に「WiFiある?」と聞かれ「あるよ!」と答えたもののパスワード忘れ、「これ見て探して」と書類を渡して掲示用のシートにまで書き込んでもらう始末。
で、ほんとのオープン時間慌てて選んだのはボブ・ディランの「風に吹かれて」だった。答えは風の中にある、ほんとに毎日そんなことを考えながら珈琲を淹れレコードに針を落としてきた。
さて、あっという間に3年。オープン準備をしながらプレオープン3周年の一曲に選んだのはローリング・ストーンズ「無情の世界」
You can't always get what You want
求めているものはいつも手に入らない
この後に続く歌詞
But if you try sometimes
well you might find
You get what you need
でもトライしてりゃ、ときどき、お前が必要としているものを手にできるかもしれない。
砂漠で喉を掻きむしるようなヒリヒリとした焦燥感にさいなまれた思春期によく聴いていた。あれから時が経ち喉を掻きむしることはなくなった。しかし、喉の奥底にはまだ残っている、あのときのヒリヒリ感。その感覚を大切に明日からも珈琲を淹れレコードに針を落とそう。