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33. 【制作編】①テーマの構成化はセオリーを使おう![起]|松田 優希

松田 優希

こんにちは。

演奏会があちらこちらで開催される季節になりました。
人に「感謝」を伝えるような演奏会が、多く開催されている気がしています。そんな想いが伝わる演奏会は、観ていてとても心が温かくなります。
それでは制作編もよろしくお願いします。

1|【制作編】①テーマの構成化はセオリーを使おう!

テーマが決まったら、実際に構成化し、チームとして実動できるようにしていきます。

まず、構成を考える上で「失敗しにくいやり方」をお伝えします。
今回使うのは、中国の漢詩で開発され、日本でも古くから活用されてきた、構成におけるセオリー中のセオリー【起承転結】です。

【起承転結】に当てはめる手法でshowづくりをすると、迷うことなく失敗しにくいshowを制作することができます。
一般的には「起承転結は理論的ではない」といわれています。しかし、それはサイエンスのような物事の真実を語る場合に不向きというだけであって、芸術のような創造性がものをいう分野においては、非常に相性のいい構成手法であると考えます。

「日本 戦い 熱い」をテーマ例として【起承転結】を用いたshowの構成化を行いつつ、解説を交えていきたいと思います。

2|[例題] 『サムライ戦記』

[起]

サムライの活躍する戦国時代。
各地で領土の奪い合いが日常的に起きていた。
そんな中、ある領土が壊滅的な侵略を受け、そこから逃げ隠れた1人の少年がいた。少年は自身の無力さを悔み、「必ず故郷を取り戻す」決意を固める。

(解説)

時代背景を「戦国」にしてみました。
[起]を構成する上で、ポイントは大きく2つあります。
⑴『起』の段階で「背景設定」を済ませておくこと
⑵「あらすじ」を表現すること

⑴[起]の段階で「背景設定」を済ませておくこと

具体的にいうと、「時」「場所」「文化」「世界観」等を設定することです。細かく背景設定ができると、とてもわかりやすいshowになります。
「細かく背景設定をすること」については、
 - 練習する期間
 - メンバーの能力
を考慮しながら【どこまで設定を決めるか】を考えると、よりよいです。あえて細かい設定を決めないことで、メンバーがそれぞれに解釈し、個性的で素晴らしい表現をする場合もあるからです。

⑵「あらすじ」を表現すること

「あらすじ」がある物語は、読み手が話を理解する上でとても重要です。
ガードshowで置き換えると、5~8分程度しかない物語に気持ちよく集中してもらうには、「あらすじ」の活用がとても効果的です。
ぜひ、いいオープニングにしてください。

さらに付け加えるなら「目的」が明確であると良いです。
 - 物語に筋が通り
 - showがぶれること
がなくなります。
本例題では、【必ず故郷を取り戻す】が目的になっています。
目的があることで、お客さんは鑑賞しながら、無意識に結末の連想をしています。この「ほどよい脳の働き」がお客さんの集中力を引き出してくれるのです。

次回テーマ

【制作編】①テーマの構成化はセオリーを使おう![承]
ご参考になれば幸いです。

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33. 【制作編】①テーマの構成化はセオリーを使おう![起]|松田 優希


[松田 優希 -Yuki Matsuda - ]
Location:福岡
Player:カラーガード / 和太鼓
Production:ガードshow / マーチングshow / 和太鼓show / 映像作品
Twitter : @PBTD_matsuda_jp
Mail : playback.td2020@gmail.com


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