万次郎と私。#8
通りすがりのおじいちゃんの優しい申し出を、丁重に丁重にお断りし、いざラダーへ。
前輪載っけて、半クラッチでエンジンかけながら…ブレーキかけながら…
もう少しで倉庫内に…
載せられそガッシャーーーン!!!
……まさかのラダー上から横倒し万次郎。
ヘッドライト少し曲がる、ライトの上のカバーみたいのんベコベコ、左後ろのウィンカーカバーまっぷたつ、エンジンガードのパイプ下ガリガリ、多少ガソリン漏れてタンクまわりベタベタ…
ごめんなこんな買い主でごめんな。
あまりのことに脳内のどこかがプチっといったらしく、半笑いで写真を撮り友人に送りつける私。
キャブレーターにガソリン入るとエンジンかからなくなるから、早く起こして!と焦るスマホの向こうのバイク経験者の友人。
こっからどうやって起こそうか…まずラダーから降ろさないと…などと万次郎のまわりを無駄にウロウロしてみる。
そんなところに、先程のおじいちゃん再び!!
どうやら、ウォーキングをした帰りの模様。
そうだよね…
私ここにもう何時間かいるもんね…。
念には念を入れたウォーキングしてても帰ってくるよね…。
見かねて、ラダーから起こすのをお手伝いしてくださる。で、なんとか起きる。
もうほんと申し訳ない。平謝り。
倒した写真を送られた友人が見かねて駆けつけてくれることになり、その到着を待つ間、おじいちゃんとしばし語らいの時間。
5、60年前高校生だった時の話をしてくださって、当時は暴走族を音キチ言うて学校にバイクで行って怒られとった、あの頃みんな金持ちだった、などというお話をしばし聞かせてくれた。
友達が来なかったら、俺んちすぐ隣だから声かけてくれりゃあいいから!と言い残してお帰りになった。
あまりの優しさに感謝しかない。
そして友人が到着。
何度か試してもらった結果、このラダー1本で載せるのは無茶、せめてラダーをもう1本横に追加して、足場を確保しないとアカンという話になった。
で、泣く泣くYちゃんに連絡。
うちの万次郎を…居候さしてください…追加購入のラダーが届くまで…。
Yちゃんは神なので、笑いながら広い心で車庫の片隅を貸してくれたのだった。
こうして、私の長い長い納車日が終了した。
もちろん翌日は見事な筋肉痛で死んだ。
こんなとこに筋肉付いてるんだね…みたいな腕の付け根の奥の方とかも痛くなり、着替えるために身体をちょっと動かすだけで、呻き声を出すマシンのようだった。どうかご近所さんに不審がられていませんように…。
次回、無事に倉庫に仕舞えるのか?!
ラダー到着からのー
万次郎封印の儀(Yちゃん命名)。
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