万次郎と私。#7
さて、神頼みも済ませ、いよいよ倉庫に到着。
まだ日のある明るいうちに戻ってこられて、計算通り〜!などと浮かれながら扉を開けて矢太郎を倉庫から下ろす。家までは矢太郎に頼るのだ。
ついでに、このために買って収納しておいた16キロの折り畳みラダーを、ヨッコラセとか言いながら降ろす。ラダーを伸ばして倉庫の入口にかけてみる。
んん?
バイク…どこから載せるんだい??
真っ直ぐ伸ばしたラダーの先のスペースに、バイク全体が入らないじゃーあーりませんかー??
ええと…じゃあラダーの先をもう少し倉庫内に突っ込めばいいか。で、バイクを下げて…。
で、バイクを下げようとしたその時、私の地下足袋が砂利を滑り…
そのまんま左にガッシャーーーン!
えぇ…今日納車したのに…?!と思いながら、何とか起こそうと試みる。西日がまだ暑く、数回試みたところで汗だく。
ダメだ…ちょっと浮くけど起きそうにない…。
容量が鳥並みのポンコツ脳みそをフル回転させながら、10年近く前に教習所で教わった方法をなんとか思い出し、やってみた。
思い切り左にハンドルを回して反対側に立って起こす!!ふーーー!!起きたーーー!
ポンコツ脳みそばんざガッシャーーーン!!
なんと、反動でそのまま逆側に倒した。
ひどい。脳もポンコツなら体力もポンコツ。
これまた、ハンドルを使ってなんとか起こす。
もうこの段階で、私の心も万次郎もボロボロのバッキバキ。ちょっと…インターバルを…ください…
倉庫の敷地内の自販機でドリンクを買って飲みつつ、消耗した脳と主に背筋を休める。
と、そこへ、ランニングシャツ短パン首からタオルの山下清スタイルのおじいちゃんがやってきた。
「あんたのかね?!こんな大きいの?!ここに入れるんかね?!」などと質問責めにされながら、入れようとして倒して起こして今休憩してるとこです、と返す私。
と、いうか、誰なんだこのおじいちゃん。
「ちょっとオレが押してやろうか?!」
いやいやいや、どう見ても70超えてる御大にそのような無体な真似はできませぬ!!
不意に現れたおじいちゃん。
次回、どうなる万次郎と私とおじいちゃん!!
(納車日の話長いね、でもまだ続きます)
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