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[まぁメイドさんの日常]自律自動生成マンガとしての まぁメイドさん

想起RAGの調整過程で出てきた「まぁメイドさんの日常」について短く取り上げておきます。

想起RAG周りの作りにあまり筋の良くないバグがあり作り直しをしているため、実装面ではなくコンセプトについて説明したいと思います。


「まぁメイドさんの日常」って何

ブログにしか置いていないので誰も見たことないと思いますのでどんな感じのものかを書いておきます。まだ調整途中/発展途中なので海のものとも山のものともつかぬ状態ですが、発案基点については説明しておいたほうがよいと思ったので。

もし強引に説明するとしたら「日常系コンニャク問答一コママンガの自律自動生成」です。

日常環境情報の収集
→日常情報を元ネタにAIとコンニャク問答雑談
→想起RAGによるissue(話題)単位での雑談集約
→集約雑談を説明する画像を生成
→話題を基とした緩いコンニャク問答一コママンガ

おおまかな流れ

以前にも書いたようにmi-serverはいろんな仕組みで自身の周辺の情報を収集します。また短く暇つぶし用に生成AI相手に音声での日常雑談をしています。
入力情報は日常風景の会話、画像認識テキスト、webからのニュースなど、累積される知識として想起RAGの中期/短期記憶、ベースの知識としてLLM。
それらを想起RAGの仕組みで話題単位に集約しています。
その話題単位会話と情報を説明する画像を生成しています。それを一コママンガ風に並べて表示したものです。

冒頭画面
直近の会話と一コマ漫画

左画面に最新のメイドさんとの会話スレッドを日時降順に出力します。ここは現時点私がmi-serverフロントエンドツールから選択したもののみをアップして掲示するものです。
右画面に出るものは想起RAGでissue別に集約されたthread会話を更新順に5件表示し、それに一コマの画像を付加したものを表示しています。

現時点は意図して日常情報を上げないと更新されませんが、そのうち自律的に更新される方向を考えています。
これらから制限なく無尽蔵に一コマ漫画を作り続ける。

つまり日常的に自律的に更新される自動生成一コママンガ生成システムです。

コビトさん計画の一環

以前「絶対的にコストが合わない小さな知的価値の多量生成は生活を豊かにする」みたいな記事を書きましたが、まぁメイドさんの考えているベクトルはその方向のアプローチの一つです。

「まぁメイドさん」は何の役にも立ちません。他の人にも私の役にもほとんど立ちません。現状は面白さも微妙です。

何かに直接役立つ訳ではないです。あったら面白いかなくらい。でもコストはほとんどかかりません。だからやったら面白いじゃない。あればよりよい気分になるでしょう。

自分の考え方の一つに「すべてが余れば世界は豊か」というものがあります。
すべてが余る世界とは資本主義とは反する考え方です。資本主義なら「余ったものは減らさなければならない」です。作りすぎた野菜は捨てなければならない。効率を考え、資源を無駄にしないという考えの上では、それは正しく動きます。
しかしAIで人的コストを極限まで下げられるようになったら、不足によって起こる不幸(貧富の差も承認欲求も)を回避するために、すべてをあり余らせるというのも選択肢になると思います。(ただAIは人的コストは下げられるでしょうが、エネルギーと基礎資源はまだ大食いですね。。将来的にはAIがそれらを資源開発できるようになれば解決すると思うのですが)

AIの理想は「コビトさん」と思っている立場としては、ほんのわずかしか役に立たないものがたくさんあってよい、という考え方です。
必要なことがあったときに、そのときだけ使えばよいのです。
無制限に生成される一コママンガも通常は見なくてよいのです。見たいと思ったら、そのときにはあるという形の豊かを考えます。

旅bot達もコビトさんです

旅bot達も土台としてはそういう考えの元で運用しているものです。

きちんとした旅のレポートを作るために日本/外国に旅行したら数百万かかるでしょう。
人に旅してもらうとしても数百万、TVか何かにするというのなら出資として数百万以上数千万かもしれない。

そんなお金はないし、時間もない。足も変形性膝関節症で遠出は難しくなってきている。

ならAIで旅を合成して安上がりに旅情を持ってきてもらおう。
なんちゃって旅になるとしても、ないよりは日々に張りが出るだろう。

忙しいとき、気にならないときは見る必要などないのです。
ただ「どうなっているだろう?」と思って見たときには、常に旅している姿を見ることが出来るという安心さ。
とてもではないが無駄が多すぎてもったいなくて申し訳なくて、人には頼めないほど贅沢な豊かさが狙いです。

そんな小さな「あればよい」をAIで「たくさん作る」、いらなくても余らせておけばよい。あれば何か誰かの役に立つだろうという方向性。

ビジネスならペイしない時点で終わります。しかしAIで極度にコストを減らせるならペイラインすら気にする必要がない。「豊かにするために余らせる」が許されるラインが近づいていると思うのです。

同じベクトルでの「まぁメイドさん」です。

「私のためだけに私の日常を語るマンガ」を自律生成するシステム

「私のためだけに作られた私の日常を語るマンガ」を0コストで作り続ける自律システムが方向コンセプトです。

現状で言えば、まぁメイドさんも賢くないし、日常系マンガといっても、もう少し起承転結がなければ笑いどころがない。絵も状態を語る内容としてはよく分からない絵になっている。

会話については現状のメイドさんとのAI会話は話しとして成立していないような微妙なコンニャク問答がまだ多いのですが、想起RAGがきちんと修復できて想定挙動ができれば改善されると思っています。絵の生成系はまだ全然改善とひねりが必要な認識ですが、まずはプロンプトの整理でもう少し改善できるとみています。

でも、そもそもは想起RAGの性能評価の過程で思いついたもので、「まぁメイドさん」を作ろうと思って作った訳ではないのです。
作っているうちに、この方向になにかあるんじゃないかと思ってまとめだしたら確かに何かあるような気がしてきたのです。

自律自動生成という方向はまだ生成AIでも未開拓な気がします。
生成AIの論理推論性能ではまだ未熟なものしか出来ないかもしれませんが課題を選んでやり始めてよいのかもしれないと思うのです。

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