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仕事帰りのHEAVEN

お互いに渡し合うものがあるからと
会う約束をした。

ワタシがカレのところに行く予定でいたが、
カレの方が私が仕事帰りに寄りやすい駅まで
来てくれた。

ちょっとしたことなのにカレの優しさを
感じて幸せな気分に浸れる。
お花畑脳の良いところだ。

ワタシが駅に着くとカレは既に到着して
くれていた。

互いの存在を確認しホッとなって笑顔に。

ふたりは駅からすぐの喫茶店へ入った。

デザートと飲み物を注文。

大ぶりのデザートが運ばれてきて
目をまんまるにするふたり。

はんぶずっこで良かったかも…と消極的な
発言をしながら食べ始める。

やっぱり量が多いですね。
と、二人して少々後悔。
それでもふたりは見つめ合うと笑顔に。
量の多さにも笑みがこぼれてくる。
ここは天国か?

カレといるとどんなことも笑える。
楽しくいられる。
あぁ天国だ。
ありがとう。カレ。

ふたりは尋常ではないほど
見つめあいつづける。
これは絶対に絶対に不倫とバレる程に。
不倫でなければ、こんなの未婚の純愛だ。

ニコニコ見つめあっていると急に
ワタシの鼻をぽちっと触ってくるカレ。

あれ?ワタシの鼻はまあるく赤かった?
ワタシはパーマンか?
違う違う、コピーロボットか?
カレはカレをもう一体作る気か?

ワタシがコピーロボットならば、
おでことおでこをあわせて
ふたりの記憶の共有をしたい。

そんなことを考えいると急にテーブルの下で
ワタシの足をカレの足が挟んでくる。

ギュッ

ヒャッ

思わず幸せの笑みが溢れる。
はっΣ(゚Д゚)
笑うと飛べなくなるゾッ!パーマン!

ふたりでいるとニコニコなので
ふたりはパーマンにはなれそうにない。
(パーマンの弱点は笑うこと)

こんなふうに穏やかに流れる時間。
居心地がとてもよい。

会話のタイミング、バランス、ボリューム
行間、空気感、どれもが心地よい。

その日は、仕事の話やお月見の話をした。

カレは子どもたちとお月見をしたという。
そこに妻の話はなかった。

最近、カレはあえて妻の話をしなくなった。

ワタシに遠慮してくれているのか。
ヤキモチって口に出さなくても顔に出るのか
書いてあるのか。
カレに伝わってしまうのか。

あまり妻が妻がという話は聞かない。

あれぇ?それとも、、、
聞きたくないから消しゴムマジックで
勝手に都合よく消している?
有吉の夏休みバリに消している?

ないないない、そこまでワタシの耳は
高性能ではない。
いやいや、交際脳になってるのか?

それにしても、
妻という単語をあまり聞かなくなった。

ワタシはそもそも夫という単語は意図的に
出さないようにしている。
まあお互い様か。

しかし、カレに妻がいるのは事実。
ワタシにも夫がいる。

ワタシはカレの愛人。
カレは…、、、ワタシの愛人?

え?この場合何て言う?
一般的には男性側も愛人という表現
なのだろうか。

間男?なんか違う気がする。
正解がわからない。

1つわかる正解と言えば、、、
カレの幸せを願えるようになれたらと
思っているのに、妻の話でシュンとなる
ようではワタシはまだまだな愛人。
ということだ。

正直言うと愛人という表現も自分の中では
微妙な気がする。

ワタシは乙女のように純粋にカレに
恋をしている。
この気持ちは押さえても止まらない。

純愛、一途という言葉を使っている時点で
破滅の不倫だというコラムを読んだことが
ある。

僕たちは燃え盛る旅の途中で出会い
手を取りそして離した 未来のために


破滅の不倫ではなく不滅の不倫を目指して
今日もいく。







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