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20年前のフランスで衝撃を受けた、ミニマリストとシェアハウスの原点

日本では数年前から、ミニマリストになる人やシェアハウスに住む人は増えていると思います。

ミニマリストやシェアハウスの情報を見ていて、20年前フランス留学中につきあっていた、元彼(フランス人)を思い出しました。

彼はシェアハウスの2部屋を借りて、寝室とリビングにしていました。特に友人でもない人たちとアパートをシェアするのは衝撃的でした。調味料や洗剤など共同の消耗品も、それぞれが交代で買っていました。車が必要なときは、車を持っている友人に乗せてもらったり、車を借りてカーシェアリングしてぃした。

彼の寝室にあったものは、ローベッドと布団、ローテーブル、クローゼットだけ。リビングには、ソファ、本棚、レコードプレイヤー、ローテーブルがありました。1部屋20㎡はあったと思いますが、天井が高くだだっ広い部屋にわずかな家具しかなく、床に何も置いていなくて、がらーんとしていました。

彼は経済的にあまり余裕がなかったのもありますが、服はジーンズ2本とヘインズの白Tシャツ数枚、ネルシャツ、ニット、ダウンジャケットだけ。クローゼットがすっからかんだったのを覚えています。いつも同じような服装をしていて、まさにミニマリストでした。

彼が趣味で集めていたレコードやBD(フランスの大人用マンガ)、映画のポスターはほぼ全て、中古レコード店や古本屋、蚤の市で買っていました。コレクションは本棚に並べられ、増えたら売って、スペースを確保していました。

当時は日本でもフランスでも、ものを多く持つことがステイタスとされた時代でした。アパートは自分専用、買うものは新品、高くて質のよいものをたくさん持つのがよいと教育されてきた私には、カルチャーショック過ぎました。でも、シンプルですっきりした部屋で好きなものだけに囲まれて暮らし、ムダのない彼の生活スタイルに、少し憧れました。

現在のフランスでは、シェアハウスやカーシェアリングは一般的ですが、相変わらずものを多く持つことがよいとされていて、ミニマリストが流行するのはまだまだ先になりそうです。

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