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挑戦と成長の軌跡
新入社員なんて、頼られるわけない。
その考えが覆された。
新入社員としての自分に対する期待と不安が入り混じった日々の中で、私は大手エネルギー企業に入社し、早くも1年が経過しようとしている。
2024年4月に入社した私は、大学で専攻していなかった「土木」という分野に挑戦することになった。
土木は、建物や地盤といった基礎を扱う重要な分野。インフラの設計や建設に加え、安全性を考慮した防災技術や持続可能なエネルギーとの関わりも深く、すべての基盤を築く役割を担っている。そのため、土木のイメージには多くの現場職が含まれているが、私はオフィスで発注者としての業務を行っている。
新入社員として入社してからわずか3ヶ月ほどで、私は複数のプロジェクトに関与する機会をいただいた。その中には、部署で初めての取り組みとなるプロジェクトも含まれ、私自身も大変興味を持ちながら積極的にアイデアを提案し、検討を重ねてきた。しかし、先輩や上司との議論が活発になる中で、意見が衝突する場面もあった。新入社員である私の発言が果たして適切なのか疑問を感じることも多くありったが、自分の意見を述べ続けた。なぜなら、私はそのプロジェクトの一員であり、責任を共有するメンバーとしての立場を自覚していたからだ。
それでも、業務が終わった後には、自分の発言や考えについて深い後悔の念に苛まれることも少なくなかった。「果たして、新入社員の私にそのような発言をする権利があるのか」と考えたり、「新しい分野の仕事に向いていないのではないか」と悩んだりすることもあった。
数ヶ月が経過し、プロジェクトが終わりに近づく中で、私は関係者との協議を最後まで続けた。一部は思い通りにいかなかったものの、私は最後まで積極的に取り組み続けた。そして、2月に入った先週、会議の終了時に上司が私に言ってきた。
「〇〇君にしか頼めないんだからね。よろしく頼むよ」と。