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秋を待ち焦がれて。
夏が嫌いだと気づいたのは2年前くらいだったと思う。
苦手、とかいう気を遣った言葉じゃなく、嫌い。
結構嫌い。
そしてその気持ちは年々強くなる。
暑いから?
それももちろんある。
ベタベタするし、まつ毛は上がらないし、食欲もない。
(検索:夏 メリット 何)
でもそれ以上に、騒がしい。
夏だけ世界の人口が増えているんじゃないかと思う。
人が多い。
そしてみんな、浮かれている。騒がしい。
行動が大胆になる。
”ノリ”がもたらす迷惑を、消化しなければならない人たちがいる。
物理的な騒がしさだけじゃない。
夏の雰囲気も嫌いだ。
何かをしないといけない。どこかに行かないといけない。
そんな気持ちにさせてくる。
夏に何もしていないやつはloserだと。
今年はなんとか夏を楽しいものにしようと
学生時代からの友人と旅行に行ったのだが、
裏目に出た。
余計に夏が嫌いになった。
去年引っ越してきた長野は、昼は普通に暑いものの、
夜にはきちんと涼しくなるから有難い。
家賃3万円台のレトロアパートは、音漏れがすごいけど
窓がたくさんあるから風が通るのが嬉しい。
ここ数日は窓を開けていると肌寒いくらいなので、布団をかぶって寝ている。
梅雨が明けたら布団は仕舞おうと思っていたのだが。
外ではちゃんと鈴虫が鳴いていて、嬉しくなる。
大丈夫、夏はちゃんと終わるよ。もう少しだよ。って言ってくれているみたいで。
早く澄んだ空気を肺いっぱいに吸い込みたい。深呼吸をしたい。
早く毛布に包まれたい。
早く重ね着をしたい。お気に入りのチェックのシャツを着たい。
怒涛のお盆を抜ければ、秋はもうすぐ。
それまで私はじっと、ここで耐えている。